和歌山県

アメリカ村(美浜町)

和歌山県美浜町の三尾地区は「アメリカ村」と呼ばれている。1888年(明治21年)に始まったこの地区からのカナダへの移民は1940年(昭和15年)ごろには2千数百人に達し、現地からの送金などで豪勢な家をこぞって建てたため、アメリカ村と呼ばれるようになったという。最近は高齢化が進み空き家も目立つが、本瓦を駆使した家屋群は独特の景観をつくっている。

アメリカ村1(美浜町)04・04・09 36×51cm
もう少し起伏のある地形を想像していたが、狭い地域に人ひとりがやっと通れるほどの細い路地が入り組み、家屋が密集している。家並みを一望できる高台の屋敷跡を探して甍の波を描いた。1軒1軒の構えはとても豪華だが、住む人がなく放置された家屋も目立つ。沖に見える島は「ウミネコ島」というそうだ。

日差しが強いのに帽子を忘れてきた。Fさんが用意していたバンダナで頭を隠した。湿度が低く風がさわやかだった。
まだ鳴き方が下手なウグイスが盛んに練習をしている。

アメリカ村2(美浜町)04・04・09 キャンソンF8
以前はペンキ塗りのモダンな建物が多かったそうだが、明治や大正のペンキははげてしまったらしい。2枚目はこれも最近まで家が建っていたと思われる空き地で描いた。それにしても「カナダ移民」の村なのになぜ「アメリカ村」になったのだろうか。

高野町富貴へ
「近畿の旅2」(大阪、和歌山)の目次へ