大阪府

通天閣(大阪市浪速区恵比須東)

「通天閣」は大阪を代表する建築物といわれる。歓楽街として開発された「新世界」と「ルナパーク」のシンボルとして1912年(明治45年)に初代通天閣(高さ64m)が建てられたが、1943年(昭和18年)に火災に遭い、取り壊された。1957年(昭和32年)に現在の2代目通天閣が再建された。避雷針を含む塔の高さは103mあるそうだ。この周辺はいかにも大阪らしい庶民的な繁華街である。

   
   通天閣17−2(大阪市浪速区恵比寿東)17.03.11     F6   
 
この日は 西成区山王で2枚スケッチしたが、ほかにスケッチポイントが見つからないため、1月初めに描いたばかりの通天閣にまた向かい合った。少し見下ろすアングルで描けるフェスティバルゲートの階段に座ったのは08年以来だが、いつの間にか右側に大きな木が茂っている。下に掲載している絵の通り、以前は大きな木なんかなかったと思いながら描いた。後で調べたらこの木が生えている場所にかつて「大阪国技館」があり、大正時代には大相撲興行が行われていたという。



                                                                 「大阪国技館跡」の碑→→。(大阪市・浪速区ホームページより)
 
 
 
   
   通天閣17−1・リフォーム中(大阪市浪速区)17.01.04     F6  
  大阪市立美術館でこの日開幕した「大阪を描こう展」を鑑賞後、もう1枚スケッチしようと通天閣のある新世界へ行った。少しうろついたが、やはりスケッチポイントは塔の南側からが一番。通天閣はどうやらリフォーム工事中のようで、塔全体に足場が組んであり、正面にある日立のネオンの文字もよく読めない。  
 
 
「高いは通天閣・・・」A(大阪市浪速区)2012.01.06     F6
通天閣の手前にある大衆演劇の小屋が改装されてきれいになっている。役者名を書いた幟が建っているほか、道路の向かい側には花輪も。ファンの根強い人気に支えられているのだろう。劇場の壁は薄く、舞台での歌声がスケッチしている場所にまでストレートに聞こえてくる。せっかくの2枚目は通天閣よりその劇場の方が主役の絵になった。

「高いは通天閣・・・」(大阪市浪速区)2012.01.06     F6
昔、大阪に「ダイヤモンド高い、高いは通天閣、通天閣こわい、こわいは幽霊・・・・」という尻とり歌があった。今はもっと背の高いビルはたくさん出来たが、通天閣は背の高いものの代表格であった。その高い通天閣を描いたら、十分に計算して描き始めたはずなのに、足元の町並みが紙からはみ出してしまった。足元がなくなり、まるで”幽霊”になってしまった。この日は天王寺の美術館で開かれている「大阪を描こう展」を見に行き、ついでにすぐ近くの通天閣を描いた。

通天閣D(大阪市浪速区)2011.01.22     F6
通天閣はどちらの方向が正面かは知らないが、スケッチするならやはり真南からのこのアングルが、賑わいがあってベストであろう。左側にふぐ料理の「ずぼらや本店」があり、フグの形をした大きな提灯がアクセントになる。今回は串かつ屋の前に座っている巨大な「ビリケン」もついでに描いておいた。ビリケンというのは幸運の神様だそうで、実はアメリカ生まれだという。通天閣の5階展望台に小さな木像があるが、串かつ屋の前のビリケンの方が大きいため、その前で皆さんが記念撮影している。

通天閣C(大阪市浪速区)2011.01.22     F6
通天閣を描いた絵が、縁あって神戸・三宮の串カツ屋さんに嫁入りしてしまったので、もう一度描きたいと思っていた。ひまつぶしさんの個展がミナミで開かれたのを機に、新世界へ出かけた。大衆演劇をやっている劇場と成人映画をやっている映画館の間の道路から通天閣を思いっきり見上げる構図を選んでみた。首が痛くなる思いだったが、この背の高い建物を画面に収めるのはとても難しい。









09年10月度の悠彩会スケッチ会は大阪・新世界で通天閣を描こうという企画であった。とりあえず、通天閣を南側から眺める定番の位置から。最近、新世界の人気が高まり、若者だけでなく子供連れまでが目立つ。しかし、缶チュウハイを飲みながらやってきたおっちゃんがそばに座り込み、新世界の今昔を解説してくれたうえで、「まあ、これ飲んでいい絵を描いてや」と言って、予備に持っていた1本をプレゼントしてくれた。スケッチしている路上で、いろいろサービスを受けることがあるが、アルコールは初めて。やっぱり大阪・新世界である。


通天閣B(大阪市浪速区)09.10.11   F6    ●

上と下に掲載している2枚の絵が、10年6月、神戸・三宮の串か
つ屋さんの看板に採用され、ついでに原画も同店へ嫁入りした。



通天閣C(大阪市浪速区)09.10.11       F6    
悠彩会スケッチ会での2枚目は、角度を変えて通天閣を東側から。高速道路に下にまるで絵を描くためのようなスペースがあり、人も通らず、屋根(高速道路)もあるので、夏や雨の時にも描ける場所である。目の前に「浪速クラブ」という大衆演劇の小屋があり、スケッチしているところまで、壁越しに舞台の様子が聞こえてくる。これも大阪らしい風景だなと思いながら描いた。

通天閣A(大阪市浪速区恵比須東)08.08.08    36×51cm
知人が公募展に出展している天王寺の大阪市立美術館へ行った。そこから至近距離にあり、間違いなく涼しくスケッチできる場所ということで、2回目だがフェスティバルゲートの階段から通天閣を描くことにした。期待通りの涼しい環境で描くことができた。フェスティバルゲートは経営不振とかでよけいに風が冷たいのかもしれない。

通天閣@(大阪市浪速区恵比須東)06.05.03     36×51cm
通天閣の南側に「フェスティバルゲート」という建物ができていて、その入り口の階段がスケッチにはもってこいである。お気づきの方もおられると思うが、この題材はアングルも含めて「ひまつぶしさん」のパクリ。ただ絵そのものは「似て非なり」になってしまった。

絵を描いているとギャラリーが集まってくることがある。ただしフェスティバルゲートは通天閣をみるのに一番適した場所なので、必ずしもここに写っている全員が私の絵に注目しているわけではない。(左から4人目、こんなところで椅子に座っているのが私)



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