大阪府

妙見口(豊能町吉川)

大阪府北部の能勢町に「能勢妙見」があり、そこへ向かうために敷設されたのが能勢電鉄である。沿線で大規模住宅開発が行われたため、現在はそれらの住宅地の足としての役割を担う。大正時代の開通までにいろいろあったようで、能勢町より手前の豊能町吉川の「妙見口駅」が終点で、能勢妙見へ登るケーブルーカーには接続しておらず、中途半端な感じがする。

妙見口駅付近@(豊能町吉川)    2015.07.25    F6 
7月度の悠彩会スケッチ会が能勢電鉄・妙見口駅の周辺で開かれた。豊能町吉川にある妙見口駅改札口に集合したが、駅周辺は同電鉄の他の駅付近と異なり、いかにものどかな農山村である。斜面に散在する家々の間にある田んぼや畑には、シカやイノシシ除けの電気柵が張り巡らされている。熱中症警報が出るくらいの暑さのため、とにかく日陰優先でスケッチポイントを探した。ようやく見つけた軒下の日陰から見えた風景を取りあえずの1枚目として描いた。

妙見口駅付近A(大阪府豊能町吉川)    2015.07.25    F6
2枚目のポイントを探しながら坂道を下ってくると、悠彩会メンバーの中で一番体のでかいYさんが電柱の後ろにできた細い日陰で描いておられる。体の大半が陰からはみ出していかにも暑そう。私はその近くに柿の木の陰を見つけて入り込んだ。木陰に入り込めば風は意外に涼しく快適だった。こうした季節にはアングルや絵の出来は二の次である。

妙見口の棚田(豊能町吉川)    2015.07.25    F6





2枚目を描いている時に通りかかったひまつぶしさんに「どこか日陰はありましたか」と聞くと「集落の上の方の棚田が見下ろせる場所に木陰があり、皆さんが描いていますよ」といわれる。そういえば幹事のSさんが下見して作った案内地図に棚田俯瞰ポイントがあった。さっそく坂道を登ってみると、なるほど深い木陰があり、3、4人のメンバーがまだ描いておられる。昼食会までにあまり時間は残っていなかったが、昼食後に再びこの高い場所までやってくる勇気もないので、急いで鉛筆スケッチを終えた。さて「今日ほどビールが楽しみな日はない」と、いそいそと駅前にある昼食会会場の食堂へ。名物はそのあたりを闊歩しているイノシシの肉がたっぷり入った「しし鍋味噌煮込みうどん」ということだが、ちょっと季節に合わないので別のメニューに。何より冷えたビールがたまらない。

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