大阪府

箕面(箕面市)

阪急電車の箕面駅から箕面滝まで清流に沿って2.8qの箕面滝道がある。道造に茶店、料理屋、お寺などがあり、夏には木陰で涼しいスケッチポイントである。また、箕面駅周辺にも意外に魅力的なスケッチポイントがあった。

   
  中ノ坂(箕面市箕面1丁目)2018.08.25   F6   
 
18年8月度の悠彩会スケッチ会が箕面で開かれた。夏の箕面と言えば「箕面大滝」とそこへ至る「滝道」。皆さんもそちらへ向かわれたが、滝道では以前にもスケッチしたことがあるので、私は箕面駅周辺で箕面らしい町並みを探すことにした。この場所は駅から至近距離の箕面1丁目。坂道は古くからの修行の地である瀧安寺(旧箕面寺)へ向かう「中ノ坂」というそうで、滝道が整備される前は唯一の参道だった。手前は古道の四ツ辻で、道端には道標も建っていた。その向こうの柵の中は写真のように「大井堰水路」といい、周辺の村々の人たちが農業用に共同利用した水場だとか。事前知識はなかったが、たまたま貴重な歴史ポイントに出会うことができた。


 
 
 
   
  法林寺(箕面市箕面1丁目)2018.08.25   F6   
  箕面駅前の箕面1丁目は起伏のある複雑な地形をしており、そこに古い民家が建ち並んでいる。そんな家々の間を縫う細い道を歩いていて、法林寺というお寺の前に出た。お寺のバックの山の上に箕面観光ホテルの巨大な建物が見えた。利用したことはないがかつて箕面温泉スパーガーデンという日帰り入浴施設もあり、かつてはホテルへのケーブルーカーもあったそうだが、今はエレベーターで一気に上れるようになっている。  
 
 
   
  登録文化財・高橋家住宅(箕面市箕面1丁目)2018.08.25   F6  
  箕面駅前商店街の八百屋さんが経営する食堂で昼食後、幹事のYさんが「駅の西側にも面白いポイントがあるよ」というので、案内してもらった。箕面川に面して見事な洋館が建っている。後で調べるとこの洋館と日本建築の母屋がともに国の登録有形文化財になっている。1910(明治43)年に箕面有馬電気軌道(阪急電車の前身)の箕面線が開通、駅周辺にはお金持ちの住宅がどんどん建ったという。このお宅は1919(大正8)年に貿易会社をやっていた人が建て、1939(昭和14)年に今の持ち主となったが、旧態を残しながら現役で使われている珍しい住宅だそうだ。川の対岸に恰好の日陰ができており、涼しくスケッチできた。  
 
 
   
  駅前の路地(箕面市箕面1丁目)2018.08.25   F6   
  箕面名物に「紅葉の天ぷら」がある。紅葉の葉に甘い衣を着けて揚げたお菓子で、不思議な味がする。それを土産に買ってきてほしいと頼まれていたので、土産物屋がずらりと並んでいる滝道の入り口へ戻った。そのついでに朝から気になっていた駅前の狭い路地へもう一度行ってみた。ここからも正面に箕面観光ホテルの建物が見える。  
 
 
箕面滝道・一の橋付近(箕面市)  2012.07.28         F6
12年7月度の悠彩会スケッチ会が箕面滝道で開かれた。箕面駅から徒歩5分、箕面川に架かる「一の橋」のたもとに橋本亭という3階建の料理屋があり、絵になりそう。滝道もここまでは一般車の乗り入れができる。一の橋の向こうの駐輪場に、28、29日に開かれる箕面祭のためか、秋田の竿灯を思わす提灯が建っていて、よいアクセントになっている。手前の坂道に、仲間のKさんがすでに陣取っておられるので、その後ろに座らせてもらった。駅から近いのでまだ汗もかいていないし、座った場所は深い木陰。とりあえずは1枚目は快適、快適。

箕面滝」あたり(箕面市2012.07.28         F6 
メーンイベントの昼食会が大滝のすぐ下の茶店で開かれるので、いやでも滝道のすべてを歩かねばならない。なだらかな登り坂を約40分、汗がそれこそ滝のように流れ落ちる。ようやく大滝と茶店が見えるところにたどり着くと、道端でひまつぶしさんが描いておられる。ほっとしながら、その後ろに座った。河原は水遊びする子供たちの歓声であふれかえっていた。

箕面滝道の茶店(箕面市)  2012.07.28         F6
箕面滝道にはところどころに茶店があって、スケッチにも面白い材料である。しかしとりあえず大滝の下まで歩いてしまったので、引き返す距離が一番短い茶店を選び、昼食会までにもう1枚描くことにした。一の橋からここまでは許可車は入ることができるが、ここからは物理的にも進入禁止である。この先のカーブを曲がると、大滝が見えてくる。

再び「箕面滝道・一の橋」付近(箕面市)  2012.07.28         36×51p 
箕面大滝のすぐ下の茶店で昼食会。開け放ちの店舗で、扇風機だけだったが、それほど暑くは感じなかった。いいところがあれば帰りにも描こうと、また滝道2.8qを歩いた。しかし描きたいと思うポイントは見つからず、結局、往路で描いた「一の橋」たもとの「橋本亭」をもう一度反対側から描くことにした。日影は深く、のんびりスケッチしていると、目の前を悠彩会の皆さんが一人、また一人と帰って行った。

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