大阪府

古市(羽曳野市)

絵を描くようになって、羽曳野市の古市をよく通り過ぎる。昔、竹内街道と東高野街道が古市で交差しており、交通の要衝だったが、それぞれの街道が国道166号線、170号線となって、自宅から大阪府南部や奈良県南部に行くとき、よく利用するためだ。

古市1(羽曳野市)93・12・12 F8
その竹内街道と東高野街道の交差点を「蓑の辻」と呼び、江戸時代の両替商だったという「銀屋」の古めかしい建物があった。93年当時、銀屋の前はすでにしゃれた公園に整備されていて、絵を描くのに好都合だった。ところがその後、この建物も取り壊されてしまって、今はない。重文指定の値打ちがなかったためらしい。

古市2(羽曳野市)93・12・12 F8
古い町並みを描き始めた動機は、昔の姿が残っているうちに・・・というものだった。しかし、この家のようにいつの間にか取り壊されてしまっているケースに出会うと、無力感を味わうこともある。せめて写真や絵で残しておくことも少しは意義のあることかと自己満足するしかない。

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