宮崎県

美々津(日向市)

美々津は耳川の河口に開けた港町で、神武天皇の東征の船出地との伝説から「日本海軍発祥之地」の碑が立っていた。町並みは江戸時代に千石船で上方とを結ぶ拠点として栄えたころできたようだ。「河内屋」という回船問屋の建物が資料館になって公開されていた。絵を描き始めた前後から次第に台風の影響が出始め、傘をさしかけてもらったりしながら何とか仕上げた。
美々津1(日向市)97・09・14 F8

美々津2(日向市)97・09・14 F8

この絵には思いのほかコストがかかっている。なにしろ美々津は福岡から行きにくい。地図で検討した結果、一番近そうな阿蘇越えのルートをを選んだ。途中、高千穂に立ち寄り延岡を経て日向へ。帰路は耳川沿いを遡り、椎葉村を経て熊本県に入り、矢部町で通潤橋に遊んだ。本来、スケッチポイントはたくさんあるルートだが、観光を優先したほか、台風にも見舞われたため、美々津でこの二枚を描いただけだった。日向で泊まった宿の若女将は久留米の出身だそうで、やはり阿蘇を越えて里帰りすると言っていた。

熊本県人吉市へ
「九州・沖縄の旅」の目次へ