福岡県

田籠(浮羽町)

筑後川の流域に広がる筑後平野は豊かな平野である。福岡県ではその最上流に位置する浮羽町は果物の町として売り出している。何かの資料を見ていて田籠という地区に重要文化財の民家があることが分かり、訪ねることにした。町の中心部からほとんど大分県との県境まで分け入ったところにその「平川家」の魅力的な住宅はあった。

田籠1(浮羽町)97・07・14 ワトソンF8
かわいい三つの屋根が横に並んでいる。左の屋根は厩かなんかで別棟だが、右の二つは後ろにある横向きの棟でつながっている。その部分だけ見ると佐賀平野に多い「くど造り」に似ているが、くど造りは家の裏側が屋根の谷になっているのに対し、こちらは前側に屋根の谷がある。
絵を描いていると突然、猛烈な夕立がやってきた。縁側で雨宿りさせてもらったが、1カ所に集まった雨水が真ん中の太い樋からそれこそ滝のように落ちる珍しい光景を見ることができた。









田籠2(浮羽町)97・07・14 ワトソンF8
雨が上がり、もや〜とした暑い空気の中で2枚目に挑戦した。この視点から見た方が屋根の構造がよりはっきり分かる。見れば見るほど不思議な形である。外見だけでなく家の内部もご主人自身によってよく保存されていた。

田籠3(浮羽町)97・07・14 ワトソンF8
帰路、偶然見つけた民家が気になった。左側の崩れかけた納屋?が絵心をくすぐった。

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