東京都

日本堤(東京都台東区)

日本堤とは浅草方面を隅田川の洪水から守るために山谷堀に造られた土手道で、かつては吉原遊郭へ通う人で賑わったという。江戸を題材とした時代小説を読むとよく出てくる。現在は「土手通り」という幅の広い通りになっており、地名としての日本堤は1丁目と2丁目からなる。

土手の伊勢屋(東京都台東区日本堤1丁目)2012.05.27     F6
いらかぐみオフ会の最終日、メンバーの多くは御岳山からさらに山奥の檜原村方面へ向かったが、私は一人都心に戻ってスケッチすることにした。とはいえ東京はまったくの地理不案内なので、ネット仲間のhinoさんが最近描かれた日本堤1丁目の「伊勢屋」という天麩羅屋を選んだ。吉原大門交差点近くにある天麩羅屋は”土手の伊勢屋”と呼ばれ、いつも行列が絶えない人気店。その様子はスケッチでご覧の通りである。さて昼食。前の晩に飲みすぎたため、ボリューム満点という天麩羅は敬遠したいし、もとより行列に加わるつもりはない。絵からはみ出した右隣のそば屋に入ったが、こちらは待ち時間ゼロ。

土手のスカイツリー(東京都台東区日本堤1丁目)2012.05.27     F6
日本堤をスケッチポイントに選んだもう一つの理由は、5月22日にオープンしたばかりの東京スカイツリーが土手通りからよく見えるらしいということだった。タイミングがよいので、この機会にスカイツリーも描いてみたいと思ったが、「土手の伊勢屋」を描いたあと、その店の裏手の道へ回ると、下町らしい風情が残っており、正面にスカイツリーが。しかも、スケッチにおあつらえ向きの日影まで確保されている。十分に満足しながら描いた。

土手の伊勢屋A(東京都台東区日本堤1丁目)2012.05.27         F6
梅雨の長雨に野暮用が重なって、絵の在庫が切れたので、東京へ行った時の写真を取り出し、雨の日の楽しみに描いてみた。人気天麩羅屋「土手の伊勢屋」の前にできた行列風景である。手前の蕎麦屋「大村そば店」で昼食を済ませ、出てきたところでシャッターを切った。行列している人は全員ヒマだから、このアングルでスケッチを始めたら多分皆さんから苦情が出たと思う。

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