滋賀県

膳所(大津市)

大津市の膳所(ぜぜ)にかつての城下町の雰囲気を残す町並みが残っている膳所城は関ケ原の合戦後、徳川家康が東海道の押さえにと大津城を移転させたものだが、古い町並みは城下というよりこの町を通り抜けている旧東海道の賑わいによって成り立ったものであろう。

本丸町(大津市)08.03.07  36×51cm
大津市の膳所で開かれた知人のグループ展を訪問した。展覧会場はいかにも城下町らしい町名「本丸町」にある。せっかくだからスケッチもすることにし、改めて会場近くの旧東海道の道筋を歩くと、ポツンポツンと古い家々が残っている。街道筋は商店街になっているが、レトロな看板を掲げた店も多く、思わぬ発見もあった。(2013年1月にこの場所を訪ねたら、絵の中央の軒の低い民家は取り壊され、駐車場になっていた)

丸の内町(滋賀県大津市)08.03.07  F6
「本丸町」の次は「丸の内町」。いずれも城下町特有の町名である。このあたりの大きな地名は膳所(ぜぜ)で、近くにある京阪電車の駅は膳所本町駅、スケッチした場所には膳所本町郵便局があったが、不思議なことの膳所本町という町名はない。過去に町名変更があったのだろうか。いずれにしても旧東海道に面して、いかにも魅力的な町家があった。残念ながら家の横と裏は大きな駐車場になっていて「町並み」とはいえないが、表には複雑な格子、犬矢来、ばったり床机などの小物もそろっていて、かつての街道筋の賑わいを想像するには十分な舞台装置である。

中庄1丁目(大津市)00・07・16  F8
とにかく暑かった。京阪電車・中庄駅に近い中庄1丁目にうだつを上げた旧馬杉家住宅があったが、強い日差しをさえぎるものが何もない。悪条件下で描くのには慣れているとはいえ、この日はつらかった。あまり満足できないまま早々に切り上げた。

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