滋賀県

六地蔵(栗東市)

名神高速道の栗東インターのすぐそば、栗東市六地蔵の旧東海道沿いに「和中散」という道中薬を製造販売していた大角家住宅がある。六地蔵は旧東海道の石部宿と草津宿の「間の宿」(あいのしゅく)だったところで、大角家は茶屋本陣も務めていた。昔の店舗がそのまま残り、店舗などの建物が国の重要文化財に、屋敷全体が国の史跡に、庭園は名勝に指定されているというまことに由緒あるお宅である。

大角家C(栗東市六地蔵)  36×51cm   09.10.09
下の絵にある通り、過去に3回も大角家を描いているのだが、この建物の大きさが表現できず、いつも不満足な結果に終わっている。というわけで、近くまで行ったついでに再々々度、4度目の挑戦をした。いつもは閉まったままの落とし雨戸が開いていて、初めて店の内部の様子を見ることができた。しばらくすると団体の見学客がやってきた。そのために雨戸を開けていたらしい。

大角家B(栗東市六地蔵)03・08・30      36×51cm
この家を描くのは3回目。9年ぶりにここを訪ねたが、前の道の舗装が変わっただけで、間口20メートルを超える堂々としたたたずまいは以前と少しも変わらない。切妻の白壁の上の本瓦3本を載せたうだつが特徴で、屋根の上半分は本瓦ぶきだが、視点が低いため、いつの絵もうまく表現できていない。

店の正面はいつも落とし雨戸が入っていて、店の中を見たことはない。左手の門の中が本陣だった建物で、裏側には国の名勝指定の庭園があるそうだが、これも一度も見たことがない。


大角家A(栗東町六地蔵)94・05・02    F8

この絵は絵を描き始めてすぐの91年のもの。大角家はの存在は、うだつの研究家でもあった故中西徹氏に教えてもらった。この当時は、その向こう側に煙出しのある家があったが、いつの間にかなくなっていた。

大角家@(栗東町六地蔵)91・03・17   F4

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