大阪府

大阪の寺町(大阪市中央区、天王寺区)

大阪市天王寺区から中央区にかけ谷町筋や松屋町筋に沿って、お寺がずらりと並んでいる町がある。町名は下寺町、中寺、生玉寺町、城南寺町などさまざまだが、ざっくりと「寺町」と呼ばれている。豊臣秀吉が上町台地の南側に寺を集めたのが始まりで、江戸時代に再整備されたといわれる。また、松屋町筋沿いにはいわゆる「天王寺七坂」がある。

   
  口縄坂(大阪市天王寺区)2018.06.16    F6  
  悠彩会6月度スケッチ会が「ディープ大阪を描こう」をテーマに、天王寺周辺で開かれた。集合場所は天王寺美術館の前。どこで描くか迷った末、”天王寺七坂”方面へ出かけた。南から逢坂、天神坂、清水坂、愛染坂と順番に歩いたが、もう一つその気にならず、一番石段が長い口縄坂で足を止めた。左側のコンクリート壁に映る木陰に魅力を感じ、石段の途中に椅子を置いた。日陰で快適だったが、やがて藪蚊が大挙して襲ってきた。  
 
 
中寺2丁目B(大阪市中央区)    2015.03.02      F6 
この日から「河内を描く美術の会」のスケッチ展が、ホルベインギャラリー(大阪市中央区上汐2丁目)で始まった。会場当番の途中でちょっとだけ会場を抜け出して、すぐ近くの中寺2丁目で1枚描いた。絵からははみ出しているが、椅子を置いた場所の右手のお寺の門に「高砂部屋」の看板が掛かっていた。考えてみると大相撲大阪場所の開幕が近い。スケッチが狂い、お寺の前の道幅が実際よりうんと狭くなってしまった。失敗、失敗。

中寺2丁目A(大阪市中央区2012.07.22         36×51cm
生玉神社あたりで一枚描いたあと、千日前通を北へ渡り中寺2丁目へ行った。ここでは昨年もスケッチしたが、午後になると道路の西側に日影ができる。普段はあまりお寺は描かないが、ここは道の両側にお寺がずらりと並びいかにも壮観である。お寺の並びも宗教施設というより、ちょっと特徴のある町並みととらえることにした。手前には洗濯物を干した家も見え、お寺でも普通の生活が営まれている証しである。通りかかったご婦人が、絵を覗き込み「あそこが主人の実家なんです」と1軒のお寺を指差した。

生國魂神社付近(大阪市天王寺区生玉町2012.07.22         F6
この日は上本町6丁目(上六)のギャラリーへ出かけたついでのスケッチ。近くに有名な生國魂神社がある。正式には「いくくにたまじんじゃ」というらしいが、誰もが「生玉(いくたま)神社」とか「いくたまさん」と呼んでいる。その鳥居前から南へ向かう道筋に、以前からちょっと気になっていた家並みがある。行ってみると木陰で描けるので、とりあえずスケッチブックを広げた。「古い町並み」と呼べるほどの家並みではないが、バックにド派手なラブホテルがあり、その対比がちょっと面白いと思った。この先の交差点を右に曲がると「源聖寺坂」の下りになる。

中寺2丁目@(大阪市中央区)2011.06.23     F6
大阪・上七のギャラリーで開幕したグループ展を訪問したのを機に、寺町の一つ・中寺2丁目でスケッチした。私としては珍しくお寺を描いているのに、覗き込んだ大阪のおばちゃんは『暑いのにマンションを描いてはんの?』だと。

源聖寺坂(大阪市天王寺区)
05.3.18
F3





上町台地の西側に「天王寺七坂」があり、そのうちの一つが「源聖寺坂」。この時は今は亡き柴崎さんと大阪市美術館の帰りに描いた。

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