大阪府

阿間河滝(岸和田市阿間河滝町)

大阪府が「大阪のまちなみ百景」という冊子を発行した。府民投票などを経て2年がかりで編集した立派な写真集である。写真を見て一番面白そうな「阿間河滝」へ行ってみた。もちろん初めての訪問で、だいいち読み方さえ分からない。「あまがたき」と読むそうだ。岸和田市といえば海岸べりの城下町のイメージだが、阿間河滝はずいぶん山の中にある。昔は「本通り」と呼んだという急な坂道に沿って立派な長屋門が階段状に並んでいる。

阿間河滝@(岸和田市阿間河滝町)07.05.14 36×51cm
この坂を上から描こうか下から描こうかちょっと迷った末、とりあえず上から描くことにした。スケッチを始めてすぐ左側のお宅から90何歳かになるというおばあちゃんが出てきて「この坂は体にこたえてね」とこぼしながら「ここが阿間河滝、向こうに見えるのが土生滝(はぶたき)」としっかり説明してくれた。小学生さえ息を切らしながら登ってきた。

阿間河滝A(岸和田市阿間河滝町)07.05.14 36×51cm
2枚目は坂を下りて下から描くことにした。とても急な坂なのだが車が案外よく通る。運転している方も必死の思いだろうから、スケッチしている方がそのたびに身をかわす必要がある。「本通り」と呼ばれていたというから、昔から集落内では重要な道筋だったのだろう。坂を登り切ったところに「だんじり」を入れる車庫があった。まさかこの坂をだんじりが走るわけはないが、迂回する道路もかなりの坂だった。土生滝など周辺の地区と共同で「修斉地区」のだんじり祭りが行われるという。ここの祭も迫力があるに違いない。

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