大阪府

長野町(河内長野市)

河内長野市の中心部、河内長野駅からほど近い長野町をかつて高野山詣で賑わった高野街道が貫いており、街道沿いに酒蔵を中心とした古い町並みが残っている。京都を起点とする東高野街道と堺を起点とする西高野街道が河内長野で合流して高野街道となり、紀見峠を越えて高野山へ至る。

高野街道@(河内長野市長野町)2014.05.11     36×51p
「河内を描く美術の会」のスケッチ会が河内長野市の長野町で開かれた。旧街道沿いにはもともと酒蔵の多い町だったようだが、酒造りに関係なさそうな家まで新酒ができたことを表す酒林(さかばやし=杉玉)を飾っているのはご愛嬌である。参加者の大半が「西條合資会社」という酒蔵の周辺に陣取った。道が狭いのに車の通行量が多く、ずいぶん迷惑をかけた。普通、人数の多いスケッチ団体はあまり歓迎されないが、この酒蔵の従業員は「玄関先の椅子を自由に使ってください。トイレもどうぞ」と心の広さを示してくれた。創醸が享保3年(西暦1718年)という大変な老舗で「天野酒」という超高級酒を手がけているが、こういういい雰囲気の酒蔵で造られるお酒は多分味もよかろうと想像した。

高野街道A(河内長野市長野町)2014.05.11     F6
「河内を描く美術の会」のスケッチ会の続き。1枚目を描いた造り酒屋の前の高野街道を少し進んだところで街道は直角に曲がり、その角にちょっと時代色が出た倉庫のような建物があった。この日は晴天で相当暑かったが、強い日差しの中で何人かの仲間か頑張ってこの建物を描いておられる。私も参加させてもらった。仲間のスケッチ姿は失礼ながら割愛し、代わりにシルバーカーを押したこの町にふさわしそうな通行人を描き込んでおいた。

高野街道B(河内長野市長野町)2014.05.11     25×41p
日向で2枚描いたらすっかり疲れた。合評会まで少し時間があるので、とにかく日影を選んでもう1枚。最初に描いた酒蔵を反対側から眺める構図である。涼しい酒蔵の玄関先では、河内を描く美女軍団が午前中からずっとスケッチ兼おしゃべりを続けておられたが、絵ではその姿は割愛し、点景に子供連れの人物を描き込んだ。

河内長野市三日市へ
「近畿の旅2」(大阪、和歌山)の目次へ