大阪府

枚方あちらこちら(枚方市)

京都と大阪の中間にある枚方市は工場街や住宅街が広がる典型的な衛星都市である。所々にはまだ田んぼも残り、豊かそうな集落が散在している。そんな集落のあちらこちらで描いた。

御殿山1(枚方市)05.05.02 36×51cm  
「御殿山」という地名はいかにも御殿がたくさんありそうに聞こえるが、残念ながらこの地に御殿(文徳天皇の皇子・惟喬親王の別荘=渚の院)があったのは平安時代のこと。京阪電車・御殿山駅の駅前は極めて庶民的雰囲気である。しかしその駅のすぐそばで、ちょっと古そうな町並みを見つけてスケッチした。

御殿山2(枚方市)
06.07.12  F8   ●



御殿山駅前のたばこ屋さん。店頭いっぱいの自販機が面白い。




招提3(枚方市)04・12・23 アルシュ36×51cm
下の絵を描いてからちょうど10年ぶりに招提(しょうだい)へ行った。何しろ寒いので細い路地では描く気がしない。随分歩き回って、狭い道がうねりながら登っている風景が気に入った。しかも描く場所は日当たりが良い。下の絵のお宅もそのまま残っていた。

昼も夜も自動車の列が途切れない枚方バイパス(国道1号線)のすぐそばに招提がある。一歩、地区内に入ると狭い路地を挟んで伝統的な建て方の農家が軒を連ねており、自動車の騒音も聞こえない。




招提1(枚方市)94・10・08

若いころ、この近くに住んでいたから、この地区に古い家並みがあることは知っていたが、このとき初めて集落内に足を踏み入れた。もともと戦国時代に寺内村として起こったという歴史を持つ。













招提2(枚方市)94・10.08

     
  山之上(枚方市)05.04.24      36×51cm  
  最近の新しい住宅地は丘の上につくられることが多い。しかし、古くから稲作で発展してきた平野部の農村は、たいてい水の便の良い山裾に家並みが広がっている。しかし「山之上」は字のとおり、丘陵地の上にある。勝手な想像だが、先日訪問した「茄子作」と同じように「山之上」も昔から畑作だけで十分に農業経済が成り立っていたのではないか。そういう意味で、珍しい地名だと思っている。  
 
 
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