三重県

関宿その(亀山市関町)

旧東海道の宿場町のうち三重県の関宿には古い町並みがよく残されている。重要伝統的建造物群保存地区にも選定されて、町並み整備が進み、映画のセットのような雰囲気がしないでもないが、その代わりこの町を訪れる観光客も増えているようである。たまたま、ネット付き合いのある名古屋の「かこう会」の例会が関町で開かれると聞き、迷惑を承知で割り込ませてもらうことにした。絵は下から描いた順。過去に描いた絵は「その2」に集めた。

関宿・新所(亀山市関町)09.08.23    36×51cm
バスで名古屋へ帰る「かこう会」の皆さんを地蔵院のところで見送った後、描き残した思いがしていた「新所」へ行った。地蔵院から西、西の追分までの間600mもある町が「新所」である。電柱撤去など町並み整備は他の町と同様に進んでいるものの、観光客に媚びる雰囲気もなく(事実、観光客は地蔵院から西へはあまり行かないようだ)、素朴な町並みが続いている。

関宿・木崎(亀山市関町)09.08.23    F6
1.8キロメートルもの長さがある関宿の東の方を「木崎」と呼ぶ。朝一番にスケッチした場所に住んでおられる方が「木崎へ行けば坂になっていて変化のある町並みがありますよ」といわれたので、ちょっと遠いが出かけてみた。確かに東に向かって下り坂になっており、面白い構図が得られた。

関宿・眺関亭から(亀山市関町)09.08.23    F6
昼食を済ませて食堂を出るといつの間にか日が陰り薄曇りになっている。中町のそのまた中ほどに「眺関亭」という施設があり、屋根に造られた展望台に上ると関宿の町並みを上から眺めることができる。日が照らなければ暑くなかろうと、眺関亭に上ってみた。立ち描きなので多少雑になったが、大好きな俯瞰が描けて満足、満足。

関宿・中町(亀山市関町)09.08.23    36×51cm
関宿での2枚目は地蔵院から少し東に歩き、道の南側にできた日影に座って、再び地蔵院が見える風景を描いた。いかにも町並み整備に協力しているという感じの電気屋さんがあった。日曜日で休みだったが、敬意を表し、絵の主役に据えることにした。ちょっと先で長々と井戸端(道端)会議が続いている。動きがないので描きやすく、点景に。やがて急に歩行者が増えたと思ったら、観光バスでやってきた「かこう会」のメンバーだった。皆さんに混じってスケッチを続けた。

関宿・地蔵院あたり(亀山市関町)09.08.23    F6
関町までは自宅から2時間弱と案外近く、けっこう早い時間にスケッチを開始した。これまで宿場の中心部にある地蔵院を描いたことがなかったので、とりあえず1枚。まだ朝の雰囲気で観光客の姿は見えず、家々には車が止まっていたが、スケッチしているうちに皆どこかへ行ってしまった。

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