京都府

問屋町通五条下ル(京都市東山区)

京都の町はさすがに奥が深い。「問屋町通五条下ル」という京都の人でも「?」というところに豪壮な町屋が並んでいる。もちろん観光客などはいない。京都で9年間も過ごしたのに、九州時代に出張で下の絵にある「晴鴨楼」という老舗の宿に泊まる機会があって、初めてこの町を知った。

問屋町通五条下ルB(東山区)08.04.22  36×51cm
この日はスケッチポイントがなかなか絞り込めず、うろうろするうちにこの場所へやってきた。せっかくだからと「晴鴨楼」そのものに焦点を当てて描くことにした。

問屋町通五条下ル@(東山区)00・07・08 F8
五条大橋を東に渡り、二筋目が問屋町通りである。柏原家という元紙問屋だった大きな建物が目に付く。こうした問屋が並んでいたのがこの通りの名前の由来だろうか。

絵を描いたあと町名表示を見て場所をメモして帰るが、ここの表示板では「下京区」となっていた。昔はここは確かに下京区だったが、今は「東山区」である。古い表示板がそのまま残っているのもいかにも京都らしい。

問屋町通五条下ルA(京都市東山区)00・07・20 F8
この日、京都で昔の仲間の法事があったので、少し早めに出かけて再びこの町で描いた。手前の家が漬物屋の野村本家、その向こうが晴鴨楼である。後に首相になった人が税務署長時代にこの宿をよく利用したという話を聞いた。

七条通大和大路付近(京都市東山区)
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