京都府

千代川(亀岡市千代川町)

国道9号線に沿って旧山陰道が付かず離れず続いている。亀岡市の千代川では道に沿って萱葺きの民家や道標が残り、いかにも旧街道らしい雰囲気である。道に並行している小川も感じが良い。かつて帰省時に抜け道として利用していたが、いつかは絵にしたいと思っていた。
 
 
   
  旧山陰道C(亀岡市千代川町)19.09.14    F6  
  千歳で同じような俯瞰を2枚続けて描いたため、気分転換しようと近くの千代川へ移動した。ところが、ここで一番のポイントとなる茅葺き屋根のお宅が見える場所へ行ってみると、すでに周囲の稲は刈り取られているではないか。そこで黄色の田んぼを描くというこの日のテーマはあきらめ、その茅葺きの家が旧山陰道に面して建つ風景を選んだ。以前この場所は、午後遅くならないと日陰にならなかったが、家が1軒新築され、その家に入る橋の上が恰好の日陰スケッチポイントになっていた。  

     
  千代川・藤越神社からA(亀岡市千代川町千原)16.09.01     36×51cm  
 
浪漫会スケッチ会が京都・亀岡の千代川で開かれた。女性1人、男性9人の計10人が参加、京都駅から山陰線に乗りちょっとした旅行気分で現地へ。私自身、千代川は4回目なので、自然に案内役のような役回りになった。まだまだ暑いので、午前中は木陰で涼しい藤越神社の境内へ行った。目の前に田んぼが広がり、その向こうに見事な茅葺き屋根の民家などが並ぶ。このあたりは田植えの早い地域なので、稲はすっかり秋色になっていた。

皆さんとわいわい言いながら神社の木陰へ。思い思いに座り、スケッチブックを広げた途端に、話し声ひとつ聞こえなくなった。つい振り返ってシャッターを押したが、皆さん絵を描くことが好きなんだと、改めて実感した。(→→)
 
 
 
   
  千代川・藤越神社からB(亀岡市千代川町千原)16.09.01     F6    
  浪漫会スケッチ会の続き。涼しい藤越神社の境内で描いた後、多くの皆さんは、この日の本命と思われる旧山陰道へスケッチに行かれたが、旧道沿いにはまだ日陰がなさそう。神社の森はいかにも快適なので、昼食を済ませた後も、私はもう1枚同じ場所から描いた。  
 
 
   
   旧山陰道の家並み(亀岡市千代川町千原)16.09.01     F6  
  旧山陰道沿いにスケッチ向きの日陰ができるのは午後遅めだが、いつまでも神社の森にいるわけにもいかないので、皆さんを追っかけた。じりじりと照り付ける日射しの中で描いておられる方もおられる。私にはその勇気もないので、庇の下にできたわずかな日陰を探し、構図などを無視して3枚目を描いた。目の前を小川が水音を立てて流れており、それだけでも幾分涼しい気分である。  
 
 
   
  小松寺から(亀岡市千代川町千原)16.09.01     36×51p  
  最初に神社の森から描いたとき、少し遠くの高台にお寺が見えた。皆さんが描いておられる旧山陰道は日射しが強いので、お寺の境内なら木陰もあるのではないかと坂道を登ってみた。小松寺というお寺で、門のそばに大きな木があり、見晴らしも良い。お寺の人に許可を得て、木陰に座った。目の前には色づいた田んぼが広がり、その向こうに亀岡市中心部の市街地の家並みが連なる。遠くの山並みは京都市との境にある山々である。  
 
 
   
   旧山陰道B(亀岡市千代川町千原)16.09.01     F6  
  小松寺の境内から俯瞰を描いたあと旧山陰道へ戻ってくると、ようやく道の西側に日陰が伸びてきている。この日はやはりこの道路で描くことを本命としていたので、最後に義務を果たした気分である。暑い1日だったので千代川駅に集合すると、だれ言うとなく「反省会をやろう」ということになった。滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫の広範囲から参加されていたので、皆さんに便利な京都駅で途中下車した。駅構内の店に入ってみると参加10人中10人全員が出席していた。飲み放題メニューを選び、もちろん大いに”反省”した。皆さん、絵も好きだが酒も好き。  
 
 
千代川・千原東斉ノ本(亀岡市千代川町)2013.09.29      F6
千歳の秋景色を描いたあと、まだ早いので千代川に立ち寄った。旧山陰道沿いで過去に2度スケッチしているが、下の絵の突き当りに見える家のところから左へ集落の中に入ってみた。狭い道に沿って川が流れ土蔵が並ぶ魅力的な一画があったので、道端でスケッチブックを広げた。川の左側は千代川町千原東斉ノ本という地名である。

千代川・千原大門(亀岡市千代川町)2013.09.29      F6 
上の絵を描いたあと、移動しながら同じ場所を振り返ると、こちらからの方が感じが良いような気がした。逆光で正面から陽が当たりスケッチには暑いが、辛抱して、もう1枚描いた。左側の土塀の先に豪壮な門を構えたお宅があり、ちょっと描いてみたい気がしたが、引きが取れなかった。道路の右側は千原東斉ノ本、左側はその大きな門があるせいかどうか知らないが千原大門という字名である。

千代川町拝田(亀岡市)2013.09.29      F6
千代川インターから京都縦貫道に乗ろうとして、ふと横を見ると、田んぼの向こうの山裾に広がる家並みの感じが良い。午後遅くなり、日差しも弱くなって気持ちよさそうなので、もう1枚描くことにした。高速道路の側道に車を止め、稲刈りが終わったばかりの田んぼの畔に座った。農村風景はやはり豊かな収穫の秋が一番良い。

千代川・藤越神社から@(亀岡市千代川町千原)11.09.15     36×51cm
亀岡方面へ黄金色の田んぼ狙いで出かけた。しかし、黄金色の田んぼと家並みの組み合わせがよく、しかもスケッチ場所が日影という理想的な場所はなかなか見つからない。あちこち探した結果、以前、旧山陰道のスケッチをした千代川町千原安田の藤越神社の境内から描いた。

旧山陰道A(亀岡市千代川町千原)11.09.15     36×51cm
神社の境内の日影からから黄金色の田んぼを描いた後、日が傾き影ができた旧山陰道へ移動した。この場所は2度目だが、道路沿いに清らかな流れがあり、茅葺き屋根の民家もあって、絵になる風景である。近所の人も「時々、スケッチに来られる人がいますよ」という。そういえば、少し前、与堂さんが描きに行かれた。小学生が1人で下校してきた。1人ではちょっと寂しいので、3人に増やし描き込んでおいたが、本当はこのあたりには小学生は1人しかいないのかもしれない。

旧山陰道@(亀岡市千代川町千原)04・05・22      キャンソンF8
この日、付近の田んぼではいっせいに麦の刈り入れを行っていた。「麦秋」と呼ばれる色づいた麦も魅力的だが、最近は麦の栽培そのものが減って、あまり見かけなくなった。

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