京都府

西木屋町(京都市中京区、下京区)

木屋町通といえば京都を代表する繁華街の一つだが、それと並行する西木屋町通というのはいかにも影が薄い。三条から四条にかけて高瀬川の西側に切れ切れに道があり、四条から五条にかけては裏路地という雰囲気の細い道が続いている。

   
   喫茶「フランソア」付近(京都市下京区)21.04.07  F6  
  学生時代の仲間との集合時刻までにまだ時間があるので、鴨川胖から西木屋町四条下ルへ移動、中華料理のaaや老舗喫茶店のフランソワなどがある一画を描いた。コロナ禍にもかかわらずフランソワは良くはやっているようで、お客が絶えない。同期の皆さんと顔を合わせるのはほぼ1年ぶりだったが、何だかとても懐かしいような気がして、雑談が弾んだ。  
 
 
   
  喫茶「築地」付近(京都市中京区河原町四条上ル東入ル)19.12.05    F6   
  浪漫会の忘年会はいつもの通りビアホールの「ミュンヘン」で。開始まで少し時間があったので、ミュンヘンの向かい側にある老舗喫茶「築地」に焦点を当てて描いた。1934(昭和9)年に創業という築地は、今風にカフェと呼ぶのはふさわしくなく、やはり喫茶と呼びたい。まだ入ったことはないが、一度入ってみたい。狭い路地なので気温がとても低く、寒い思いをしながらだったが、次々に到着するメンバーと雑談しつつ宴会開始時間まで描いた。「さあ飲むぞ」と勇んでミュンヘンの店内へ。実はその後にアクシデントが起きたが、子細はここでは割愛。  
 
 
   
  真橋(しんばし)通(京都市中京区)16.11.10     F6   
  浪漫会の忘年会会場は馴染みのビアホール「ミュンヘン」なので、店の看板が見える場所で描きながら皆さんの到着を待つことにした。この狭い通りは「真橋通」というらしい。でもあまり知られておらず「河原町通四条上ル東入ル」または「西木屋町通四条上ル西入ル」の方がよく分かる。左手に「築地」という喫茶店がある。1934(昭和9)年創業の大変な老舗で、初代オーナーが築地小劇場にちなんで命名したという。絵をほぼ仕上げて「ミュンヘン」へ。昼間から飲み放題メニューで盛り上がったが、そこで「大失敗」に気が付いた。何とこの日描いた2枚の絵は1枚の紙の裏表に描いているではないか。ご覧のようにホームページに掲載する分にはまったく問題はないが、額装する場合はどちらかの絵を犠牲にせざるを得ない。  
 
 
西木屋町通通仏光寺上ル(京都市下京区)2013.08.07        F6
西木屋町の仏光寺あたりは狭い道が緩やかにかカーブして続いている。この絵の右側(東側)の家並みの裏は高瀬川の流れに面していて、その東側に料亭などが並ぶ木屋町通がある。緩やかにカーブする狭い道というのは京都市街地では珍しい存在で、以前、OHさんがこの場所で描かれて印象に残っていた。道の両側には飲食店や事務所、住宅などが混在している。

喫茶「ソワレ」(京都市中京区西木屋町四条上ル)11.09.07
F6



西木屋町通四条上ルの高瀬川沿いは深い木立になっていて、その木立の中に喫煙所があり、四条通は禁煙のため多くの人で賑わっている。木立が涼しそうなので、喫煙所の西側にある喫茶店「ソワレ」の建物を描く気になった。戦後すぐの1948年の創業の老舗で、店内には「東郷青児」の作品が架かっている。

西木屋町四条下ル(京都市下京区)2011.04.01     36×51cm
西木屋町のうち四条通にある四条小橋の南側「西木屋町通四条下ル」はちょっと魅力的な空間である。正面に京漬物の老舗があり、絵の右手前にある喫茶「フランソワ」は昭和9年の開店というからとんでもない老舗。個人的には絵の左側、赤い看板の大衆中華料理店「aa」に馴染みがある。安サラリーマンへの応援歌が聞こえてきそうな店。その並びにあった小料理店へ入ったことがある。カウンターで飲んでいると「ちょっと待って」と言いながら主人が投網を持って裏の鴨川へ。やがて獲物の「ゴリ」の天ぷらが出てくるという粋な仕組みだった。残念ながらその店の名前を憶えていない。

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