京都府

亀岡(亀岡市)

亀岡は京都から山陰へ向かう山陰道の要衝で、明智光秀の築城以来の城下町である。以前は「亀山」と呼ばれたが、1869年(明治2年)、伊勢の亀山との混同を避けるため「亀岡」と改称された。市内中心部の紺屋町、本町、横町などには城下町以来の町割りや町並みがかなり色濃く残っている。

亀岡・横町(京都府亀岡市) 08.09.04   36×51cm
今回はとりあえず与堂さんが先日描いてこられた横町の丹山酒造を目指した。それほど古い建物ではなさそうで、観光用に整備された感じもするが、背後に建つ煙突も含めて変化があり、面白い構図である。周辺には古い民家もかなり残っていた。

亀岡・紺屋町C(京都府亀岡市) 08.09.04   36×51cm
もう1カ所の候補地を求めて郊外に出たが、絵にしづらかったので、再び市内中心部に戻った。紺屋町に行き、一番下に小さく掲載している絵と同じアングルで描いた。たまたま、この造り酒屋のご主人が通りかかり、町並み保存のことなどでけっこう会話が弾んだ。

紺屋町B(亀岡市)02・08・10 モンバルキャンソンF8
奥津国道氏の「水彩画プロの裏ワザ」という本を買って、着彩の最初にセピアや濃いグレーで一気に影などの部分を彩色してしまう「グリザイユ画法」というのを知った。さっそく試してみようと亀岡まで出かけた。本の帯には「初心者でもいきなり上手に描ける」とあった。しかし、世の中にそんなうまい話があるわけはない。
真夏の暑さの中で絵を描くのは大変つらい。だれに頼まれたわけでもないのに、この日もFさんをさそって亀岡まで出かけた。古い町並みが残っている紺屋町へ行くとすでに先客がいた。夏休みの宿題の絵を父親からせかされたかわいい女の子である。一区切りついたところで私のところへやってきた(写真)。新しい仲間が増えたような気分だった。近くの神社でも何人かの小学生が画板を広げていた。考えてみると、プロは別にして、真夏の戸外で絵なんか描いているのは、物好きな中高年と小中学生だけだろう。

本町(亀岡市)02・08・10 モンバルキャンソンF8
紺屋町と交差する本町に「妻入り」の素晴らしい民家が2軒並んでいた。残念なのことに家の前の道が真っ直ぐで幅広く、しかもカラー舗装されていていかにも風情がない。2軒のうちの1軒を描いた。

紺屋町@(亀岡市)94・12・04 F8
94年冬に初めて亀岡に行って、古い町並みがよく保存されていることを知った。なかでも紺屋町のこの造り酒屋のあたりが一番絵になる。

紺屋町A(亀岡市)94・12・04 F8
紺屋町の造り酒屋は「関酒造」という。酒倉の隣は駐車場になっているが、おかげで立派な煙突がスケッチできる。

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