京都府

浄福寺界隈(京都市上京区)

西陣地区の南部に浄福寺という浄土宗のお寺がある。浄福寺通に面したお寺の東門は全体が朱に塗られているところから、お寺も赤門寺と呼ばれて親しまれている。お寺の南側の一条通は狭い道幅だが浄福寺界隈では道に沿って町屋が並び、いかにも京都らしい町並みが続いている。

浄福寺門前から(京都市上京区浄福寺通一条上ル       2015.06.02    F6
西陣で描こうと思いながらスケッチポイントを絞り込めず、浄福寺通一条上ルまでやってきてしまった。以前この場所で一条通の家並みを描いたことがあるが、少し前に与堂さんもこの辺りでスケッチされていたのを思い出した。浄福寺通に面して朱塗りの東門(赤門)があり、その門前から北の方向に、屋根からたくさんの煙突が突き出した建物が見える。ちょっと気になる建物で、与堂さんも「何の建物か分からなかった」とされていたので、近寄ってみたが、やはり何の工場かわからなかった。ただ西陣という土地なので、繊維関係の加工場ではないかと想像した。

一条通浄福寺(京都市上京区)
06.03.20      F4






一条通ももちろん新しい建築物が増えているが、軒の低い町家が軒を連ねるこの場所は中京とはまた違った雰囲気である。

一条通松屋町西入ル(京都市上京区)
09.05.12
      F3







この日は大宮通から一条通を西へ。しばらく歩くと、いかにも京都らしい「ろうじ」があった。やり過ごそうかと思ったが、せっかくなのでF3のスケッチブックを出した。印字の薄れた琺瑯看板で場所を確かめると「一条通松屋町西入」との字が読み取れた。

浄福寺参道(京都市上京区)09.05.12   F5 
浄福寺通という通りの名前は知っていたが、浄福寺というお寺の境内に初めて入ってみるとずいぶん広くて立派である。東側にある赤門は豊臣秀吉が造った聚楽第の一部ではないかとの説があるとか。スケッチしたのはその赤門ではなく南側にある門で、後に本堂が見える。一条通との間の短い浄福寺参道は「家並み」というほどのこともなく、ディテールにこだわる必要もないので、粗目の紙でざっと描いてみた。

京都市上京区上七軒へ
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