兵庫県

坂越(赤穂市)

内海航路の中継地として栄えた坂越は、江戸時代には瀬戸内有数の廻船業地だった。千種川と坂越浦をつなぐ「大道」を軸に町並みが広がっている。海に向かっていかにも「坂を越える」印象だった。

坂越10−4(赤穂市)10.04.17       F6
久しぶりに行った坂越の海浜は埋め立てられ、幅広い緑地帯と遊歩道が整備されていた。廻船業で栄えた坂越は、普通の漁村などと違って海沿いに重厚な建物が並んでいる。埋め立てのお陰で、以前なら海の中からしか眺めることができなかったアングルで、古い家並みが描けるようになった。緑地に中に椅子を置いて、「山笑う」坂越の春をもう1枚。

坂越10−3(赤穂市)10.04.17       F6
坂越の町並みの軸となっている「大道」では奥藤家という酒造業のお宅がいかにも存在感がある。せっかく2回もこの町に来たので、その酒蔵に焦点を当てて描くことにした。海側から描くか、坂の上の方から描くかちょっと迷ったが、「坂越まち並み館」の向かい側に椅子を置き、海の方向を描いた。土曜日とあって時折、町並み散策の観光客がやってくる。

坂越10−2(赤穂市)10.04.17       36×51cm
船岡展望台からもう1枚描こうかと思ったが、ちょっと食指が動かないので、ほかに良い場所はないかと、周辺に見えるあちらこちらの高台へ上ってみた。一汗かいた結果、町並みの中心となっている「大道」の道筋と酒蔵、さらには坂越浦まで見渡せる場所を見つけた。足場は少し悪かったが、家並みの面白さに満足しながら2枚目を描いた。

坂越10−1(赤穂市)10.04.17       36×51cm
8年ぶりに坂越へ行った。町の真ん中にある船岡展望台という高台からはとても見晴らしがよい。以前、その高台から西側の家並みを描いたので、今回はまず東側の俯瞰を。描き始めた時の構想では、もっと広い範囲を対象にして、右側に広がる春の海とすぐ沖合にある「生島」という形のよい島を画面に入れる予定だったが、いつものように左側から描いていったら紙が足りなくなってしまった。

坂越(赤穂市)02・10・05        36×51cm
坂の途中にある「坂越まち並み館」に立ち寄った。いろんな写真が展示してあって、その中で町を俯瞰した構図の撮影場所を聞いた。登ってみるとおあつらえ向きに公園になっており、瀬戸内の展望も素晴らしかった。正面の屋根が元大庄屋で酒造業をやっている奥藤家。

相生市矢野町能下へ
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