兵庫県  
 
 
  みなと元町駅界隈(神戸市中央区)  
 
 
  地下鉄・みなと元町駅付近の栄町通や乙仲通は旧・外国人居留地の西側に位置し、かつては貿易会社や銀行が立地する神戸を代表するビジネス街であった。多くの近代建築が残っている。このページでは北側の阪急・花隈駅界隈や南側の海岸通でのスケッチも掲載する。  
 
 
   
  海岸ビルヂング②(神戸市中央区)2018.01.20    F6  
  この日は比較的暖かだったので、神戸で開かれている吉岡充氏の個展を訪問するついでにスケッチした。個展会場は元町のギャラリーだったので、とりあえずその近くで1枚。以前描いたときに失敗した「崖岸ビルヂング」に再挑戦することにした。このビルは国道2号線に面しており、頭の上を高速道路が走っている。以前描いたときは雨で、濡れず描けるためにここを選んだが、この日は日が当たらない。暖かな日とはいえ、1枚描くうちに体はすっかり冷えた。2014年3月30日に同じビルを描いたときは左側から描いていったら、紙がなくなった(下の絵)ので、今度は左詰めで描いていったら右側に紙が余った。  
 
 
   
   旧第一銀行神戸支店(神戸市中央区栄町通)16.08.20    F6  
  吉岡充氏が個展を開かれていた「まちづくり会館」を出たところで、この風景に出会った。煉瓦造りの部分は、東京駅も設計した辰野金吾氏の設計により第一銀行神戸支店として建てられ、その後、大林組神戸支店などにも使われてきた。ところが阪神淡路大震災で被災したため、壁面だけを復元して地下鉄・みなと元町駅の出入り口として使われていた。この建物は写真やスケッチでしか見たことがなかったが、表からだと立派な近代建築に見えるものの、内部はがらんどうで駐車場という侘しい姿だった。しかしどうやら高層ビルの一部として復活するらしい。足場が組まれたビルをスケッチするのは初めての経験だが、まさに「今しか描けない風景」と思いながら描いた。2017年3月末に14階建ての高層マンションになるという。  
 
 
     
   モダン寺(神戸市中央区山手通)16.08.20    F6  
  夙川公園で開かれた悠彩会スケッチ会のついでに神戸の花隈駅近くで開催中の吉岡充氏の個展を訪問、その前にすぐ近くにある「モダン寺」へ寄り道した。このお寺は正式には「本願寺神戸別院」といい、そのユニークな姿から「モダン寺」と呼ばれている。それまでの本堂が焼失したため1929(昭和4)年に”インド様式”で再建したという。ところがその建物が老朽化したため、1993(平成5)年から1995(平成7)年にかけて旧来のイメージを踏襲しながら再建したのが現在の姿である。よく存じ上げている建築家の枷場英男氏がこの工事に深く関わられたことを、スケッチ掲載後に氏からの連絡で知った。  
 
 
     
  乙仲通神戸市中央区)       2015.05.23    F6  
  南京町で開かれた悠彩会スケッチ会のついでに乙仲通ヘ足を延ばした。戦前、定期船貨物の取次をする仲介業者を乙種仲立業(乙仲)と呼んでいたが、そうした業者がこの通りに数多く立地していたため乙仲通と呼ばれるようになったという。行ってみると、普通のビジネスビルの間に歴史を感じさせる建物が交り、そうした建物が若者向けの商店や飲食店などとして利用されている。とくにおしゃれな町というほどではないが、何となく神戸らしさが感じられると思いながら描いた。  
 
 
   
   海岸ビルヂング①(神戸市中央区)2014.03.30      F6  
  神戸・元町界隈での悠彩会スケッチ会で、海岸通の「海岸ビルヂング」を描きに行った。この日はあいにく雨だったが、このビルは、雨が降っても高速道路の高架橋の下から濡れずに描ける。1911年(明治44年)に豪州貿易兼松房治郎商店(総合商社・兼松の前身)の本店として建てられた。現在はテナントビルとしておしゃれな店が入居しており、1階部分にいろんな小物があって、描いていて楽しい。ただし、左側から描いていったら紙が足りなくなり、左右バランスが崩れてしまった。失敗。  
 
 
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