兵庫県

北野町・山本通(神戸市中央区)

神戸の町にはあまり縁がなく、いわゆる穴場を知らない。いきおい神戸で絵を描こうとすると有名観光地になってしまう。だから私にとって神戸といえば「異人館街」の「北野町」が多くなる。北野町より一段低い場所に「山本通」があり、両方合わせて「北野町山本通重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている。
 
 
   
  ラインの館から(神戸市中央区北野町)2020.02.06     F6  
 
この日は浪漫会の新年会兼スケッチ会である。良く晴れ上がっているが、時折雪がちらつく寒い日だったので、私は最初からスケッチ場所を決めていた。「ラインの館」と呼ばれている旧ドレウエル邸の2階廊下は見晴らしが良く、スケッチも可と聞いており、何よりも寒くなく、さらに北野町では珍しく入館無料というのが嬉しい。玄関前にいた係の人に「1人なんですが、2階でスケッチしてもいいですか」と聞くと「他の方の邪魔にならなければ・・・」との答。もちろん絵の具の使用は自粛した。2階廊下は写真(→→)の通り、太陽が差し込みまるでサンルームである。マフラーを取り、ダウンジャケットを脱いでもまだ”暑かった”。窓からの眺めも期待以上の素晴らしさで、手前の「仏蘭西館(洋館長屋)」の向こうに神戸市街地のビル街が広がっている。仏蘭西館にはバレンタインデーのデコレーションが施されていた。
 
 
 
   
  ラインの館A(神戸市中央区北野町2020.02.06     F6  
  この日の2枚目は、そのまま「ラインの館」の門を出たところから描いた。以前、同じアングルで描いたことがあるが、2015年から2019年4月までの長期にわたり修復工事中で入館できなかった。  
 
 
   
  北野天満神社と風見鶏の館(神戸市中央区北野町)2020.02.06     F6  
  浪漫会の新年会は毎年パターンが決まっていて、それぞれが自由スケッチ後、午後1時半に風見鶏の館前に集合である。風見鶏の館の前へ行ってみると、小雪がちらつく中で、着ぶくれした皆さんが懸命に絵筆を動かしておられる。私ももう1枚と思い、10年ほど前に描いたことのあるアングルで描き始めたが、時間が足りないので写真を撮り、続きは自宅で。  
 
 
   
  北野坂(神戸市中央区)2019.02.07   F6  
  恒例の浪漫会新年会で北野町へ。JR三ノ宮駅から北野町へ向かう北野坂を歩いていると、交差点でMさんが描いておられる。面白いアングルで、正面に風見鶏の館も見えるため、私も真似をすることして、Mさんより少し北野町へ近づいた場所で歩道に座った。  
 
 
   
  旧・展望塔の家(神戸市中央区北野町)2019.02.07   F6  
  浪漫会新年会の続き。北野町ではこれまで描いたことがないポイントで描きたいと思い、Mさんとご一緒して、息を切らしながら北野町で一番高い場所へ上った。「北野外国人倶楽部」「坂の上の異人館」といった施設がある。Mさんは外国人倶楽部、私はその右手上にある建物に焦点を当てて描いた。私は「うろこの家」かなと思って描き始めたのだが、聞けば「うろこの家」ではないという。帰宅後調べてみると、「旧リューク邸」といい、かつて「展望塔の家」という名称で公開され”一番高いところにある洋館”として人気があったが、1995年の阪神淡路大震災で被災後は閉鎖されたままになっているそうだ。  
 
 
   
  「イタリア館」(神戸市中央区北野町)2019.02.07   F6  
  「旧・展望塔の家」を描いた場所から坂を少し下ったところに「イタリア館」という建物があった。「プラトン装飾美術館」との表示もあり、18世紀から19世紀にかけてのイタリアの絵画、彫刻、家具調度品などが展示され、しかもオーナーが今もここに住みながら一部を公開しているとか。何よりも門前に脇道があり、スケッチしやすい環境のため、3枚目に選んだ。午後2時過ぎから、いつものお好み焼き店を貸し切り状態にして浪漫会新年会。有志とのことだったが、11人が参加して大いに盛り上がった。  
 
 
   
   北野通B(神戸市中央区北野町)17.02.02     F6  
  恒例の浪漫会新年会兼スケッチ会が神戸で開かれた。集合場所は北野町の風見鶏の館前。何回も描いている場所なので、場所選びに困ったが、寒い日だったので日当たりを優先、一番定番の北野通に座った。ここも日本人観光客より外国からの人が断然多そうだった。  

   
  北野天満神社から(神戸市中央区北野町)17.02.02     F6  
  浪漫会の新年会兼スケッチ会の続き。2枚目をどこで描くか迷ったが、また日当たりを優先、「風見鶏の館」を見下ろす場所にある北野天満神社へ上った。風見鶏の館の背後に神戸市街地のビル街が広がっており、うまく組み合わせたいと思ったが、中途半端に終わった。  
 
 
   
  「萌葱の館」付近(神戸市中央区北野町)17.02.02     F6  
  浪漫会の新年会兼スケッチ会の続き。この日は午後1時半に風見鶏の館前に集合ということで、少し時間があったので、また日当たりの良い場所を探して椅子を置いた。北野町で最初にスケッチしたのが目の前にある電柱の所から「萌葱の館」を眺めたアングルだったあと思いながら描いた。新年会の会場は毎年仲間のNさんが経営するお好み焼き店と決まっている。スケッチ後に帰った人もいて、参加者は8人とやや寂しかったが、楽しい話に大いに盛り上がった。  
 
 
山本通(神戸市中央区)16.02.04      F6
前年に続き浪漫会のスケッチ会兼新年会が神戸で開かれた。どうやら新年会の方に重点が置かれているらしく、午後1時に北野町の「風見鶏の館」前に集合、そのまま飲みに行くという。北野町ではすでに何回も描いているので、まだ描いたことがない山本通へ行ってみた。山本通は何よりも北野町に比べ観光客がうんと少ないのが良い。3丁目に門兆鴻邸(手前)とシュウエケ邸という2軒の洋館が並んでいて、2軒とも同じイギリス人の設計だそうで外観がよく似ている。ゆったりスケッチできる環境のため、少し丁寧に描き過ぎて途中で嫌になった。

     
   北野町の「裏路地」(神戸市中央区)16.02.04      F6  
  神戸・北野町の「異人館」はレストランや展示場など観光施設として使われているものがほとんどで、最近の外国人旅行者ブームもあって街は観光客で溢れている。山本通で1枚描いた後、有名な「風見鶏の館」へ向かう途中で、ふと見ると洋館が建つ狭い路地があった。その洋館も観光用ではなく、生活感のある一画である。北野町へは何回も来ているが「こんな雰囲気の場所もあったのか」と新鮮な気分になった。道幅が狭いため日陰になっていて寒かったが、その代わり車も通らず、恵まれたスケッチポイントであった。  
   
 
     
   北野の「萌葱の館」(神戸市中央区)16.02.04      F6  
  新年会の集合に間に合うよう「風見鶏の館」前に行った。そこここでメンバーの皆さんが描いておられる。少し時間があったので、私も「萌葱の館」の前の陽だまりで描くことにした。「描ける分だけ描ければよい」との思いだったが、ベンチに座った楽器を持つ銅像まで何とか描くことができた。その後の新年会は大阪・梅田での3次会まで大いに盛り上がった。  
   
 
港みはらし台からA(神戸市中央区北野町)    2015.02.25      36×51p
2014年から参加させてもらっている浪漫会のスケッチ会兼新年会が神戸で開かれた。スケッチ場所は北野の異人館街ということで、有名な「風見鶏の館」の所へ行ったが、すでに観光客で溢れ返っている。静かな場所で描こうと、2、3の人に声を掛けて異人館街の一番上にある「港みはらし台」へ上った。3年前にも同じ場所で描いている(↓の絵)が、たまにハイカーが通りかかるぐらいで、町の騒音も聞こえず、鳥の声を聞きながらののどかなスケッチを楽しんだ。この日は良い天気だったが、大陸から黄砂が流れてきたとかで、遠くはぼんやりと霞んでいる。絵には水平線を描き込んだが、実際には見えていなかった。

「風見鶏の館」の近く(神戸市中央区北野町)    2015.02.25      F6
この日はスケッチより新年会がメーンのようで、12時半には風見鶏の館前に集合し、絵の仲間がやっているお好み焼き屋さんへ移動するという。せっかく神戸まで来て、1枚ではもったいないと思い、集合場所近くでもう1枚描くことにした。狭い道に観光客がひしめき、おまけに時々車までやってくるから、スケッチどころではない。時間がないので走り書きで終了したが、帰宅後手を入れたので、つまらない絵になってしまった。

港みはらし台から@(神戸市中央区北野町)2012.03.25     36×51cm
2012年初の悠彩会スケッチ会が神戸・北野異人館街で開かれた。悠彩会のスケッチ会では昼食会まで思い思いの場所で描くのが通 例だが、この日は参加者の3分の1に当たる6人が、神戸の街を見下すことができる「港みはらし台」へ登った。手前の屋根が異人館街の家々で、右端の丸い屋根が「うろこの家」。遠くにポートアイランドから川崎造船の工場までが見渡せ、なかなかの絶景である。







異人館あれこれ(神戸市中央区北野町)2012.03.25     36×51cm
北野町でのスケッチも何回目かなので、新しい試みとして、何軒かの異人館を1枚の紙に描いてみようと思った。頭の中では1枚の絵として面白いものになると思ったが、実際に描いてみると全体がうるさい感じになり、失敗だった。しかし、次のチャンスにでももう一度同じような試みをしてみようかと思っている。

ラインの館@(神戸市中央区北野町)09.03.29  F6
09年3月度の悠彩会スケッチ会が北野町で開かれた。どこで描こうか迷いながらうろついたが、坂道がきつくて息が切れるので、たまたま通りかかった「ラインの館」の前で妥協することにした。ガイドマップによると旧ドレウェル邸といい、1915(大正4)年の建築とか。ラインの館という名前は市民の投票で決まったそうで、とくに意味はなさそう。北野町では珍しく無料公開されている。

北野通A(神戸市中央区北野町)09.03.29   36×51cm
北野町の山裾を通る道を北野通と呼ぶ。「ラインの館」で描いて北野通へ下りると、いかにも観光地らしい賑わいがあり、日当たりも良いので、2枚目はここに決めた。目の前に立ちはだかる人も多く、諦めかけたが、何とか最後まで描いた。いつもはあまり描くことのない派手な色彩にひかれた。

仏蘭西館(神戸市中央区北野町)09.03.29   F6
北野通での一番人気は「仏蘭西館」(洋館長屋)という建物だろう。元々1904(明治37)年に外国人向けのアパートとして旧居留地に建てられたそうで、いつごろか北野町へ移築されたという。今はフランス風の家具や美術品の展示館らしいが、入場料を払ってまで入る気もしないので内部はよく知らない。

北野坂(神戸市中央区北野町)09.03.29   36×51cm
三宮から北野町へ向かう坂道を「北野坂」という。その坂道沿いにある「北野物語館」という登録有形文化財の建物がそっくりそのままコーヒー店になった。この建物は阪神・淡路大震災で大きな被害を受けたが、その後、この場所へ移築・再建されたという。坂道を登っていくとき、こちらも大震災に耐えたと思われる古い和風の木造建築と並んでいるのが面白いと思った。

北野天満神社あたり(神戸市中央区北野町)09.01.17  36×51cm
「北野町」という地名は、この町にある北野天満神社に由来する。この神社は1180年、平清盛が京都から神戸の福原に遷都する時、鬼門鎮護のために京都の北野天満宮を勧請したものだそうだ。福原の都はたった170日の運命だったといわれるが、その時にできた神社は今なお大繁盛。ポイントを探すうち、この町の代表的な存在である「風見鶏の館」といかにも日本的な鳥居が並ぶ風景も面白いかなと思ってスケッチした。

北野通@(神戸市中央区北野町)05.03.13 36×51cm
悠彩会のスケッチ会が北野町で開かれた。日向を優先し、東西に走る北野通でスケッチした。手前が英国館、その向こうが仏蘭西館(洋館長屋)というそうだ。よく晴れていたが、とても寒く、突然雪が舞うこともあった。

萌黄の館A(神戸市中央区北野町)02・01・20 F8
悠彩会の新年会が新神戸駅近くであったため、少し早めに出かけて描いた。下の絵を描いた時に目をつけていたアングル。「民家」にこだわっていながら、洋風だとなんとはなしに不慣れな気がする。明治36年建築の旧シャープ邸で、重要文化財に指定されている。

萌黄の館@(神戸市中央区北野町)00・10.21 F8
この時は北野町で描こうと決めて出かけた。坂道を上がったり下がったりしながら描きたくなるアングルを探したが、意外にその気になる場所がない。探し当てたのがこの場所。私以外に2人が描いていたし、柵の前ではプロの人が絵を売っていた。
陽だまりの中で気持ちよく描いた。ようやく完成に近づいた時、Fさんが指摘した。「そこは犬のトイレ」。失敗。失敗。

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