兵庫県  
 
 
  城崎温泉(豊岡市城崎町)  
 
 
  城崎温泉は平安時代から1300年の歴史を持つ古い温泉である。ただ、町並みの方は1925(大正14)年の北但馬地震で町が全焼したため、それほど古くない。そのときの復興建築かも知れないが、旅館などは申し合わせたように3階建ての建物となっており、極めて特徴的な町並みとなっている。  
 
 
   
  「城の崎にて」(兵庫県豊岡市城崎町)16.10.11     F6  
 
故郷へ帰ったついでにちょっとだけ寄り道して城崎温泉に泊まった。外湯巡りが売り物だけに、前夜は欲張って4軒も”はしご湯”をしたが、主目的はやはりスケッチである。外湯は朝7時からやっており、人通りもあるので、こちらも7時にスケッチを開始した。「一の湯」の前に架かる「王橋」の袂に座り、これも城崎名物の木造3階建ての旅館と柳並木に焦点を当てて描いた。出来は良くないが「これぞ城崎」という構図で、タイトルも志賀直哉の小説にちなんで「城の崎にて」(小説の題名には「の」が入る)とした。知らない間にFさんが旅館の窓からスケッチ姿を撮っていた。 




 
 
 
   
   城崎温泉・小林屋(豊岡市城崎町)16.10.11     F3  
  城崎温泉では「小林屋」という旅館に泊まった。この旅館は城崎に多い典型的な木造3階建てで、登録有形文化財になっている。朝食前に小林屋を中心に温泉街風景を描いた(↑)が、まだ少し時間があるので、暖簾に焦点を当てて小さな紙にもう1枚スケッチした。実は50年ほど前、ある縁で春休みに何日間かこの旅館でアルバイトをした。何ら技術を持ち合わせているわけではないので、仕事は下足番などの雑用係。ほとんど役に立たなかったと思うが、朝昼晩と賄い料理をごちそうになり、毎晩、贅沢にも温泉につかった。  
 
 
   
   城崎温泉の俯瞰(兵庫県豊岡市城崎町)16.10.11     36×51㎝  
 

NHKテレビを見ていると、天気予報などのバックに城崎温泉の俯瞰がよく登場する。温泉街と大師山山頂を結ぶロープウエイの山頂駅付近からの映像らしく、俯瞰スケッチ好きとしてはぜひ一度描いてみたいと思っていた。今回登ってみると、ロープウエイ山頂駅の屋上が展望台になっており、温泉街から円山川、日本海、遠く丹後半島の山々まで一望できる絶景が広がっていた。この日は曇天だったが「紅葉が進み、しかも天気が良ければもっと色がきれいだろうな」と思いながらスケッチした。


ロープウエイ山頂駅屋上の展望台の片隅にカメラらしいものが取り付けてあった。これがNHKの「お天気カメラ」に違いないと思い、カメラに収めた(→)。ロープウエイの乗務員は英語でもガイドし、外国人観光客ともちゃんと英語でやりとりしていた。流石・・・。



 
 
 
   
   「まんだら湯」あたり(豊岡市城崎町)16.10.11     F6  
  城崎温泉は外湯巡りが売り物で「一ノ湯」ほか「地蔵湯」「御所の湯」「柳湯」など7つの外湯がある。前夜、スケッチの下見を兼ねて外湯巡りをしたが、その中で「まんだら湯」付近が一番絵になりそうと感じた。翌日行ってみると、残念ながらまんだら湯は火曜日が定休日で暖簾が出ていないが、手前の橋や両側の3階建ての建物がいかにも城崎温泉らしい。  
 
 
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