岐阜県

郡上八幡(郡上市八幡町)

7月から9月まで続けられる「郡上おどり」で有名な郡上八幡は、戦国時代末期から続く城下町で、昭和8年に再建された木造天守閣がある。町の真ん中を長良川の支流の吉田川と小駄良(こだら)川が流れ「宗祇水」(そうぎすい)と呼ばれる湧水があるなど名水の町でもある。袖壁を付けた町家が並ぶ古い町並みも残っている。

郡上八幡@(郡上市八幡町)07.04.20 36×51cm
郡上八幡は自宅からの距離が200キロちょっとあるが、ほぼ全行程に高速道路が使えるので朝9時半にはこのポイントに座っていた。小駄良川に面してこの家並みがある。尾崎町という町で、表(道路側)から見ると2階建てだが、裏(川側)から見ればみな3階建て。家の裏側には「生活感」があふれ出る。
この場所は最高に恵まれたスケッチポイントである。日当たりよし(夏は暑そう)、足場よし、車も来ない。おまけに真後ろに「宗祇水=絵がこちらに」があり、贅沢にもこの泉の水を使って着色した。






郡上八幡A(郡上市八幡町)07.04.20 36×51cm
小駄良川に面した家並みを描いたあと尾崎町の通りへ行った。カーブした道に沿って袖壁を備えたこの町独特の家並みが続き、しかもお城が見える。ガイドマップには載っておらず、観光客の姿もないが、魅力的なスケッチポイントである。八幡城は昭和8年に木造で再建されたという。先見の明があったといえる。絵の左端に共同井戸があり、なぜか洋風の鐘が吊り下げられていたが、由来を聞くのを忘れた。
「どこで描こうかな」「お!お城が見える」「ここにしよう」と独り言。

郡上八幡B(郡上市八幡町)07.04.20 31×41cm
今回はFさんと一緒に出かけた。スケッチしている間にいろいろとポイントを探してきてくれる。町の中心部に「やなか水のこみち」という水辺の散策路があり、その続きに魅力的な家並みがあるという。確かに古い町並みとしてガイドマップに載っている職人町や柳町より道幅が狭く絵にしやすい。すぐそばに稲荷神社があり、町名を確かめると稲荷町だった。
Fさんは同じ場所で道端のスミレを描いた。わざわざ郡上八幡まで来てスミレを描くことはなかろうと思うが、好みは人それぞれである。




郡上八幡のスミレ(07.04.20)F2
Fさん

郡上八幡C(郡上市八幡町)07.04.20 36×51cm
日帰りながら遠方まで出かけるとつい欲張って枚数を描きたくなる。一番上の絵と同じ小駄良川沿いの町並みが一番気に入ったので、椅子を何メートルか動かした場所でもう1枚。とはいえそんなに速く仕上げる能力はないので、着色仕上げは帰宅後になった。

岐阜県高山市へ
「東海・北陸の旅」の目次へ