富山県

金屋町(高岡市)

高岡では蔵造りの町並み「山町筋」と青銅鋳物の町「金屋町」が有名である。金屋町は慶長年間に鋳物屋さんが集まってできた町で、各戸が通りに面して住居、その裏に土蔵、さらに後方に鋳造所という統一された建物配置になっており、これが独特の景観を生んだという。美術鋳物の町らしく、道路わきの溝蓋も極めて豪勢だった。

金屋町(高岡市)07.03.31 36×51cm
金沢旅行3日目は気分を変えて富山県の高岡市まで出かけた。「午後は雨」の天気予報である。とりあえず金屋町に。金屋町の入り口にある「釜師」のHさん(畠春斎氏)の軒先を借りてスケッチを始めたが、やがて予報どおり雨が降ってきた。ほぼ仕上がったころHさんが「寒いでしょう」と自宅に招き入れ、温かいお茶を振舞ってくださった。心の中まで温まった。

Hさんは「こんな寒い日には写真を撮って、家で描かれたらどうですか」とおっしゃる。「でも、もしそうしたら、こんな出会いはないでしょう」と返すと「なるほど」と納得していただいたようだ。



足元の溝蓋もさすがに鋳物の町。
(マンホールウォッチャー・Fさん撮影)




金屋本町(高岡市)07.03.31 36×51cm    Sさん蔵
金屋町は駅前から続く昭和通に交差して東西に伸びている。昭和通を挟んで西側が金屋町、東側は金屋本町と呼ぶようだ。金屋本町の方が家並みが不ぞろいで電柱も残っており絵にするには面白い。

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