奈良県

下八釣(橿原市)

天香具山の北側に「下八釣」という集落があり、狭い範囲だが重厚な町並みが残っていた。天香具山の南側の明日香村にも「八釣」という集落があるが、橿原市のホームページによると、古くは「八釣」を「やとり」と読み、古代の職業名の漢織(あやはとり)を簡略したものとの説があるとか。朝廷の衣装を担当していた渡来系の高級技術者集団が住んでいた場所といわれる。

   
  下八釣町B(橿原市)21.04.20  F6  
  この日は橿原市の藤原京跡近くの3集落でスケッチした。まず一度描いたことがある下八釣へ。狭い範囲の町なので、結局、前回描いたのと同じ路地を選ばざるを得ず、せめてもと思い反対側から描いた。  
 
 
   
  下八釣町遠望(奈良県橿原市)21.04.20  36×51p      
  この日は藤原京跡に近い橿原市の集落でスケッチしたが、最後の1枚ぐらいはすぐ近くの明日香村で描こうかなと思い、車を走らせ始めてふと見ると午前中に描いた下八釣町の家並みの感じが良い。背景にこんもりしているのが天香久山である。というわけで車を止め直して、県道沿いの用水路に架かった橋の上に座った。  
 
 
下八釣町@(橿原市)2012.01.13     F6
ひまつぶしさんの絵を見て、橿原市南浦町を目指していたが、その手前で偶然、この町並みを見つけた。表札に書かれた住居表示で、橿原市下八釣町と知った。地区内に畝尾坐健土安(うねおにますたけはにやす)神社という何だか由緒ありそうな古社があり、もともと藤原宮跡のそばで、近くに奈良文化財研究所もあるなど、歴史的には極めて古い地域らしい。

下八釣町A(橿原市)2012.01.13     F6
日が当たらず寒いのでどうしようかと迷ったが、1枚目を描いたのとまったく同じ場所で、横の路地を覗いて2枚目。壁の落ち方が面白いといえば、持ち主に叱られる。

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