奈良県

宝山寺参道(生駒市門前町)

生駒山の中腹に生駒聖天とも呼ばれる宝山寺(ほうざんじ)がある。宝山寺は江戸時代から商売繁盛の神様(寺なのに?)として信仰を集め、1918年(大正7年)には日本で最初のケーブルカーが建設されたほど。またその参道は「生駒新地」と呼ばれる色街だった。参道には長い石段があるため、絵になるかなと思って出かけてみた。

宝山寺参道C(生駒市門前町)       2015.04.26      36×51p 
この日は生駒山の中腹にある宝山寺周辺で悠彩会のスケッチ会があった。生駒聖天とも呼ばれる宝山寺界隈へは、車だと自宅からすぐのため、過去にもスケッチに行っているが、電車とケーブルカーで行くのは初めて。電車だとずいぶん遠回りになり大旅行をした気分だが、昼食会でのたった一杯のビールを楽しむため、時間とコストのかかる電車を選択した。皆さんと一緒だと面白い場所が見つかるかなと楽しみにしていたが、やはり描く気になったのは以前とまったく同じ参道でのアングル。しかも帰宅後チェックしたら、以前の絵の方が出来が良い。このあと宝山寺の境内で描こうかなと思って行ってみたら一番絵になりそうな聖天堂が工事中。何となくついていない。

断食療養所あたり(生駒市門前町)       2015.04.26      F6
悠彩会スケッチ会で2枚目にどこを描こうか少し迷った。ドライブウエーを登ってきたところにある駐車場へ行くと、仲間のTさんが描いておられる。道路に面してちょうど田舎のバス停の待合所みたいな建物があり、日陰でおまけに椅子まである。スケッチ環境がいかにも良いのでご一緒することにした。正面に「静養院」という断食療養所が見える。田舎の小学校のような建物が気に入って、この建物も以前描いたことがある。しかし、山の緑がいかにもきれいだし、少し季節外れと思える桜まで咲き誇っていた。

生駒・奈良市街地遠望(生駒市門前町)       2015.04.26      F6
宝山寺参道の途中にあるジャワ料理店で昼食後、悠彩会スケッチ会は流れ解散となった。もう1枚描きたいと思い、参道に並行する坂道で、生駒市街と遠くの奈良市街が遠望できる場所に座った。初めてケーブルカーで来たので、こういうチャンスはめったにないと思い、スケッチポイントを探しながら生駒駅まで石段の参道を歩いて下りたが、残念ながら描きたい場所は見つからなかった。

宝山寺参道B(生駒市門前町)10.11.11      F6
宝山寺の参道でスケッチポイントを探した結果、門前駐車場から参道へ上る坂道で描くことにした。現地をご存じの方もおられると思うが、車道でこれほどの急坂はめったにない。道端に椅子を置いたが、後ろへひっくり返りそうなので、手すりを支えにした。一般車両は通行禁止だが、関係者のものらしくベンツが一台坂を上って駐車しており、よく上ったものだと感心した。

断食療養所(生駒市門前町)10.11.11      F6
宝山寺の参道風景を新しい視点で描けないかと思い出かけてみた。しかし、以前描いたアングルがベスト。とくに断食療養所に関心があるわけではないが、山腹にある建物の様子が古い小学校みたいで面白かったので、ドライブウエイの土手に座って描いた。調べてみると、静養院というこの施設は大正7年に日本初の断食専門療養施設として創立されたという老舗らしい。

宝山寺参道@(生駒市門前町)07.07.16 36×51cm
参道の石段でスケッチしていると、参拝客がけっこう多い。どなたも汗をふきふき、息を切らしながら登ってくる。ちょうど一息つく自販機の前で描いていたから、皆さんが休息を兼ねていろいろ話しかけてきた。

宝山寺参道A(生駒市門前町)07.07.16 31×41cm
上の絵を描いた後、2枚目のポイントを探した。石段を上り下りするだけで汗が吹きだしてくる。近所の人に薦められ宝山寺の入り口まで行ってみた。いかにも絵になる風景だが、どうも描く気がしない。結局、1枚目とほぼ同じ場所から今度は下向きに描くことにした。目の前に生駒市街地がよく見え、さらにひと山越えた奈良市街地も見渡すことができる。遠くの山並みは柳生あたりだろう。

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