奈良県

雷(いかずち)(明日香村)

明日香の北の入り口に「雷丘(いかずちのおか)」という小さな丘がある。万葉集にも詠われた有名な丘らしいが、いつも横目で見て通るばかりであった。丘の周辺にある雷の集落へ入ってみると、明日香らしいスケッチポイントがたくさんあった。

   
  雷の茅葺き民家(奈良県明日香村)21.01.14  F6  
  豊浦にある和田池から雷(いかずち)集落へ向かうと、飛鳥川の対岸に形の良い茅葺き民家が見えた。裏側に回ってみると、以前描いたことがある民家だったが、日当たりも良いのでもう一度描くことにした。  
 
 
雷A(明日香村)2011.04.12     36×51cm
下の絵を描いた後、ふと後ろを振り返ると、用水路の脇に豪勢な茅葺き屋根のお宅があり、その向こうに桜の咲く甘樫丘が見える。木々に若芽が吹き、うすぼんやりした春らしい色調もよい。手前に赤い花(たぶんボケの花)が咲いていたので、ついでに画面に取り込んだ。欲張りな絵である。

雷@(明日香村)2011.04.12     F6
この日はこれまでと気分を変えようと思い、甘樫の丘の北側にある「豊浦」の集落でスケッチポイントを探した。しかし、ポイントを絞り込めないまま飛鳥川を渡り、いつの間にか雷集落へ入ってしまった。ちょっと感じのよい民家があったので、取りあえず道端でスケッチブックを広げた。

明日香村豊浦へ
「近畿の旅3」(奈良、滋賀)の目次へ