京都府

柘榴(精華町)

大阪市と三重県津市を結ぶ国道163号線は個人的に馴染みが深い。「イチロクサン」という呼び方以外に、「清滝街道」とか「伊賀街道」という別名があるそうだが、昔「四日市街道」と呼んでいた覚えがあり、ネットで調べると、それは大阪だけでの呼び方で、今はほぼ死語になっているとか。その国道が奈良県生駒市から京都府精華町に入ったところにある集落が気になっていたので、山田川を挟んだ南側の田んぼの土手から集落の家並みを描いてみた。帰宅後、地図で確認したら、柘榴(ざくろ)という珍しい地名だった。

柘榴A(京都府精華町)2013.08.20   36×51cm
どこか涼しくスケッチできる場所はないかと探しながら、柘榴へ行った。集落から国道と小川(山田川)を挟んだ小高い所にある「日出神社」の境内で、涼しい風を感じながら描いた。日出神社については下に説明がある通りである。

柘榴(京都府精華町)10.03.01     36×51cm
「柘榴」という地名が珍しいと思っていたら、この近くにお住まいのOさんが、絵を見てさっそく現地へ行かれた。柘榴の日出神社に「雨乞い石」というのがあり、その横にある説明板に地名の由来について「大洪水で流されてきた大石が、木に引っかかってこの地に留まったので、『石留』の2文字に木偏を添えて『柘榴』と命名した」との記述があったそうだ。干ばつの時にこの石を山田川に浸けて雨乞いをしたのだという。
日出神社の「雨乞い石」(10.03.11 Oさん撮影)








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