京都府

鞍馬(京都市左京区)

京都市左京区は奥が深い。昔はスキー場もあった花背からさらに広河原、久多へと村々が続く。それからみれば鞍馬などほんの入り口である。義経伝説で知られる鞍馬寺の門前を過ぎると、しばらく街道町が続く。その中に本うだつを上げた滝沢家住宅(重文)がある。
 
 
   
  初秋の鞍馬@(京都市左京区鞍馬本町)2018.11.01    36×51p  
  この日は浪漫会のスケッチ会で鞍馬へ。鞍馬への電車は台風21号の影響で長らく不通になっていたが、3日ほど前に復旧し、何とか間に合った。14、5人のメンバーが参加し賑やかなスケッチ会となった。せっかく皆さんと揃って描くのだからと、現地着色することにしたが、スタート時刻が遅かったため、仕上がらないうちに昼の時間となってしまった。食堂へ行くには駅近くまで戻る必要があり、「どうしようかな」、「昼食は抜くかな」と思っていたところ、よく気が付く仲間がテイクアウトのおにぎりを買ってきてくれた。鞍馬名物「木の芽煮」や「山椒じゃこ」のほっかほかおにぎりで、とてもおいしかった。  

   
  初秋の鞍馬A(京都市左京区鞍馬本町)2018.11.01    F6  
  浪漫会スケッチ会の続き。1枚目に時間を掛けすぎたため、集合時刻まで少しの時間しかなくなった。もう1枚どこかで描こうと鞍馬街道を北へ。もうすぐ家並みが途切れる辺りで鞍馬川へ下りる石段があり、以前描いたことがあるが、もう一度描くことにした。狭い階段に椅子を置いたが危なっかしい感じ。後ろへ落ちれば川へドボンとなる。この日は京都市内へ戻り、みんなで知人のグループ展を3つハシゴした上で、楽しく反省会。  
 
 
鞍馬の夏・その1(京都市左京区鞍馬本町)    2015.08.23     36×51p
8月度の悠彩会スケッチ会が京都・鞍馬で開かれた。山の中で多少は涼しい環境とはいえ何しろ暑い季節なのでテーマは日陰探し。ほぼ南北に延びる鞍馬街道は、午前中には道路の東側、午後には西側に日陰ができるので、とりあえず町並みの一番北(奥)の方まで歩き、日陰に座った。背後で2人、前方で1人の仲間が描いておられる。いつもより30分早い集合時間だったこともあり、大きな紙にゆったりした気分でスケッチした。

鞍馬の夏・匠斎庵あたり(京都市左京区鞍馬本町)    2015.08.23     23×41p
1枚目に時間をかけ過ぎ、道路脇にできた日陰の幅が狭くなった。街道沿いに流れる鞍馬川の対岸の堤防には木陰があるので、橋を渡ってみた。堤防の杉の木の下に座ると、ちょうど対岸の街道沿いにある重文の滝沢家住宅(匠斎庵)が見える。この建物は過去に何回も描いているが、もともと気に入ったアングルだし、何よりもいかにも涼しい快適な木陰であった。

鞍馬の夏・その3(京都市左京区鞍馬本町)    2015.08.23     F6
昼食会は鞍馬寺門前の蕎麦屋「心天狗」(こてんぐ)で。名物の二八蕎麦とおにぎりのセットがうまかったし、きめ細やかなサービスが嬉しかった。午後には鞍馬街道の西側に日陰ができるので、昼食後は再び町並みの北の外れへ行った。道路がカーブしているこのポイントでは、以前紅葉のころにも描いたことがある。日陰に入って描き始めたが、先ほどまでガンガンと日が当たっていた場所なので、地面に熱が残っていて暑い。少し疲れを感じ始めたころ、軒先をお借りしていたお宅の奥さんが『甘いかどうか…』と言いながら、よく冷えたスイカを差し入れして下さった。思わぬプレゼントにすっかり元気を取り戻した。

鞍馬の夏・その4(京都市左京区鞍馬本町)    2015.08.23     F6
鞍馬街道の西側にできた日陰をたどりながら鞍馬駅の方向へ。途中で今回の幹事のIさんが描いておられた。ちょうど町並みの中間あたりで、今来た方向を振り返り、これも何回かスケッチしたことのある白壁土蔵が見えるポイントをもう1枚描くことにした。各家の軒が深く前庭部分の幅がとても広いのが鞍馬の家並みの特徴。かつては農林業の作業スペースとして使われていたらしい。

鞍馬の夏・その5(京都市左京区鞍馬本町)    2015.08.23     F6
暑さ対策の飲み物が切れたため、自販機のある鞍馬寺門前まで戻った。ふと見ると日陰から、門前の土産物屋や飲食店が並ぶ一画を描くことができる。途中で見かけたIさんの絵は現地着彩なのでまだ少し時間がかかりそう。ここでスケッチしながら氏の到着を待つことにした。2人がそろったところで、ちょうど頃合いの時刻となったため、京阪四条で途中下車して今日の反省会をやった。夏のスケッチ会の締めくくりにはやはりビールが欠かせない。

鞍馬・滝沢家あたり@(京都市左京区)11.11.12     36×51cm
悠彩会の11年11月度スケッチ会が京都・鞍馬で開かれた。紅葉にはまだ少し早いが、よく晴れて申し分のないスケッチ日和である。街道町を北へ歩き、ちょうど町の中心あたりにある滝沢家に焦点を当ててスケッチした。

鞍馬川を背に(京都市左京区)11.11.12     F6
鞍馬でのスケッチ会。2枚目をどこで描こうか迷いながら、街道沿いに流れる鞍馬川へ下りてみた。振り返ると、古い家に這い上がっているツタがすでに十分に紅葉し、面白い構図。しかし、石段の幅が狭く椅子は置けないので、立ったまま描いた。

鞍馬・滝沢家あたりA(京都市左京区)11.11.12     36×51cm
重文・滝沢家の向かい側は駐車場になっていて落ち着いてスケッチできる環境である。下に掲載しているように、最初に鞍馬でスケッチしたのもこのポイントからだった。背景の山の木々の紅葉もかなり進んでいるので、この日の3枚目に選んだ。

鞍馬D(京都市左京区)09.12.01    36×51cm
晩秋の鞍馬へ行った。与堂さんが晩秋の鞍馬で素晴らしい作品を描いておられ、そのイメージが残っていた。逆光では描きにくい季節でもあり、苦労しながら仕上げた絵は、イメージとは程遠いものになってしまった。紅葉もピークを越えたため、観光客や車の数もずいぶん減ったとのことだった。

鞍馬E(京都市左京区)09.12.01    36×51cm
この日、鞍馬の街道町で一番絵になると思っている一画へ行くと、家の前に葬儀用の大きな白いテントが張られ、葬儀社の人があわただしく準備をしている。ほかにポイントを探したが、もう一つピンとこない。仕方なく以前に一度描いたことのある場所に座った。皆さんがよく絵にしておられる白壁土蔵の見えるアングルである。スケッチしていると、正面から歩いてきた人が絵を覗き込み「私の家を描いてくれてありがとう」と言われる。白壁土蔵の持ち主だった。

鞍馬寺門前(京都市左京区)07.08.25 36×51cm
07年8月度の悠彩会スケッチ会が鞍馬で開かれた。京都市街地よりは多少涼しいとはいえ日差しがきつい。鞍馬駅を降りてすぐのところに大きなガレージがあり、その中は午前中日陰なので、とりあえず何人かのメンバーと並んで描くことにした。東京からツアーで来たという人まで「仲間に入れてください」と飛び入り。

鞍馬C(京都市左京区)07.08.25 36×51cm
悠彩会スケッチ会の2枚目。昼食後、若狭街道(鞍馬街道)で描こうと日陰を探すが、これといった場所がない。街道からふと見上げると裏山が完全に日陰になっている。登ってみたが、構図はあまり気に入らない。しかし、とにかく涼しさを優先。目の前が鞍馬名物「木の芽煮」の店の駐車場になっている。よく繁盛しているようで、次々に車が止まる。これも面白いかなと思って描いた。

鞍馬B(京都市左京区)04・05・11 アルシュ36×51cm
Mさん、Sさんと誘い合わせて鞍馬へ行った。若狭街道がうねりながら花背峠へ向かっている。街道に沿って軒が深く、柱などにべんがらを塗った家並みが続く。道端の水路には鞍馬川から引いた水が勢いよく流れていた。

鞍馬A(京都市左京区)04・05・11 アルシュ36×51cm
鞍馬は丹波や若狭と京都との間の物資の中継点として発展したという。かつては薪炭などを扱う問屋も多かったそうだ。うだつを上げた家も何軒かあるが、その中で滝沢家は1760年(宝暦10年)の建築で、江戸中期の町屋の姿をよくとどめている。滝沢家の向かいの駐車場でスケッチしていると、その右手にある店から名物の「木の芽煮」を煮るいかにもうまそうなにおいが漂ってきた。

鞍馬@(京都市左京区)93・09・15 F8
この日、Sさんが初個展を京都市内で開いていたので、訪問前に少し回り道をして鞍馬まで入り、滝沢家をスケッチした。「いつかは私も個展を」と思いながら描いたが、私の個展が実現したのはそれから9年後だった。

京都市左京区鞍馬二ノ瀬へ
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