京都府

樫原(京都市西京区)

旧山陰道が物集女(もずめ)街道と交差する樫原(かたぎはら)あたりに古い町並みが残っている。山陰道に沿って街道町として発達し、最初の宿場でもあった。参勤交代などで利用された本陣の建物も残っていた。

旧山陰道・川島町バス停付近(京都市西京区川島玉頭町)       2015.03.26      F6
与堂さんが出展しておられる「虹の会展」の訪問前にスケッチすることにし、ひまつぶしさんと誘い合わせた。行先には最近与堂さんが描かれた旧山陰道の樫原宿を選んだ。阪急電車桂駅で待ち合わせ、スケッチポイントを探しながら旧街道を西へ樫原まで歩くことにしたが、桂駅南の踏切から旧街道へ入ったばかりの所に、構えの立派なお宅があり、さっそく1枚描いた。10メートルほど後方でひまつぶしさんが描いておられる。私は旧家が中心の構図にしたが、ひまつぶしさんは道路の反対側の建物も入れて、街道をテーマとした絵となった。他人のとらえ方は参考になる。

樫原交差点あたり(京都市西京区樫原宇治井西町)       2015.03.26      F6 
先に行かれたひまつぶしさんを追っかける形で旧山陰道を西へ進んだ。樫原バス停付近で描かれており並んで描きたかったが、ここで描けばさらに遅れるため、さらに先へ。ところが山陰道が物集女街道と交差する樫原交差点を越えたところで、ふとみると滋賀県在住のAさんが描いておられるではないか。お聞きすると狙いは一緒で、ここでスケッチ後、虹の会展を訪問する積りだと言われる。実は昨年も同じ展覧会訪問前のスケッチでAさんとばったり出会っている。Aさんが描いておられる場所の道路の反対側に座り、昔は庄屋だったというお宅に焦点を当てて描いた。やがてひまつぶしさんもやって来られ、道端の陽だまりでおにぎりの昼食。


→→Aさんが、私のスケッチ姿を送ってくださった。この道路は交通量が多かった。ここは電柱の陰で安全だが、上の絵のような視野は確保できず、危険覚悟で5、6m前に出て描いた。


樫原バス停付近(京都市西京区樫原宇治井町)       2015.03.26      36×51p
3枚目は旧山陰道を少し引き返して樫原バス停付近を描いた。午前中にひまつぶしさんが描かれていた場所である。旧山陰道はとても交通量が多いが、ここには昔の市電の停留所みたいな一段高い場所があって、安心して描ける。「皆さんが戻ってくるまで」と思って描いたが、ひまつぶしさんは2枚描かれたようで、ゆっくり時間があり、ちょっといろんなものを描き込みすぎた。このあと虹の会展へ行ったが、会場に顔見知りの方がたくさんおられ、楽しい時間を過ごすことができた。最後はAさんと軽く一杯やって締めにした。

樫原下ノ町(京都市西京区)2011.04.21     36×51cm
この日は余堂さんが出展されているグループ展訪問を兼ねて京都へ行ったので、余堂さんが日ごろよくスケッチされている西京区で描きたいと思った。西京区といえば旧山陰道沿いに古い町並みが残る樫原が頭に浮かんだ。阪急電車桂駅から旧街道を西へ。樫原交差点を越えてしばらく歩いた樫原下ノ町で、道がカーブしていて家並みが面白いので「ここにするか」と妥協した。スケッチ後、道の向かい側にある家(右側に板塀だけ描き込んである)が昔の本陣だったことに気がついた。たまたまこの宿場町の中心部で描いたことになる。


樫原宿の旧本陣「玉村家」

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