京都府

祇園切り通し(京都市東山区)

祇園の「切り通し」というのは白川南通から四条通までの南北の短い通りの名前である。鯖寿司や蕎麦の老舗など古い和風の店とバースナックビルが混在している。名前の由来は知らないが、富永町、末吉町、本吉町といった花街を縦に突っ切っている通りだからこんな風に呼ばれるようになったのではないかと想像している。

   
  祇園切り通し・南側から(京都市東山区)21.12.02   F6  
  この日は浪漫会の12月例会が京都四条のビアホールで開かれた。その前に軽くスケッチ。12月には「まねき」の揚がった南座を描くことが多かったが、何となく気が進まず、祇園新橋へ行った。巽橋や巽大明神あたりは結婚式の前撮りグループがたくさんいて、スケッチもままならない。切り通しのせまい路地に入って北向きに描いた。  
 
 
   
  祇園切り通し・巽橋南(京都市東山区)21.03.09  F6  
  この日、京都・寺町のギャラリーで寺田みのる京滋教室展が開幕するので表敬訪問することにし、ついでにスケッチすることにした。会場訪問前に祇園四条駅で下車、久し振りに祇園新橋の通りへ行った。新型コロナ感染に伴う非常事態宣言は解除されたが、まだ人出は少ない。巽橋を渡ったところに椅子を置き、祇園切り通しの路地を描いた。  
 
 
祇園切り通し付近(京都市東山区)2013.09.11      F6 
この日は夕方から飲み会だったが、知人のグループ展が「ギャラリー祇園小舎」で開催中だったので、ギャラリー付近でスケッチし、さらに展覧会訪問で時間調整することにした。祇園界隈でもあまり新規のポイントが思い浮かばない。Iさんが描かれ、その後、与堂さんが描かれた場所を追っかけた。3階建の建物と手前の建物の間を南北に通っている狭い通りが「祇園切り通し」の通り。なかなか面白い構図で、椅子を置いた場所の横が板壁なので、邪魔にもならない。

大晦日の「権兵衛」(京都市東山区切り通し四条上ル)2011.12.31      F6
何年か前から、大晦日の夜、旧友が京都に集まり忘年会を開くのが恒例になっている。2011年は比較的暖かかったので、ついでに大晦日の京都の雰囲気をスケッチすることにした。大晦日といえば蕎麦屋が大繁盛していると踏んで、切り通しにある蕎麦屋「権兵衛」へ行ってみた。京都でも有名な蕎麦屋なので店の前には長い行列ができている。スケッチを覗きにきた2人連れのご婦人は、蕎麦1杯食べるのに1時間並んだとおっしゃる。”もの好きなこと”と思ったが、そんな行列を描いているこちらもまた”もの好き”である。

切り通し(京都市東山区)06.09.20       F6
昼間の飲み屋街は、おしぼり、ビールといった開店前の配達があって、けっこう車が止まる。そのたびにスケッチは一時中断。近くのスナックビルのオーナーだという人がやってきて「このあたりは飲み屋を経営したら抜群の立地なのだが、絵を描くなら八坂の塔とか清水寺の方が良いのでは」という。「ごちゃごちゃしたところが好きで」と言いたいのをグッと飲み込んで「それぞれに好みがありましてね」と応えておいた。

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